オルゴーリェンヌ (ミステリ・フロンティア)オルゴーリェンヌ (ミステリ・フロンティア)
著者:北山 猛邦
東京創元社(2014-11-21)
販売元:Amazon.co.jp

書物が駆逐される世界。旅を続ける英国人少年クリスは、検閲官に追われるユユと名乗る少女と出会う。追い詰められた二人を救おうと、突如現れた少年検閲官エノ。三人は、少女が追われる原因となった“小道具”をいち早く回収すべく、オルゴールを作り続ける海墟の洋館に向かったが…。そこで彼らを待っていたのはオルゴール職人たちを標的にした連続不可能殺人だった!先に到着していたもう一人の少年検閲官カルテの支配下に置かれた場所で、三人は犯人を突き止めるべく、トリックの解明に挑む。待望の“少年検閲官”シリーズ最新作。

まさか続編が出るとは…「少年検閲官」の続編です。内容を全く覚えておらず^^;いつ読んだんだろうと思ったら7年半前・・・そりゃ覚えてないわ。なのに物語の中では3か月しか経過していないという…
クリスすら覚えてなかった・・・キリイ先生なんて・・・出てきた?←
っていう覚えてなさすぎな具合がもったいなくて悔しいですが。
分厚くて長い物語でしたが本当に面白かったです。
ミステリというものが失われた世界。書物を所持しているだけで囚われるなんて私には耐えがたい世界です^^;だからクリスの生き方はとても共感できるのですが。
相変わらず表紙は可愛いのに中身はグロテスクな死体が登場する完全なるミステリ。
北山さんらしい感じがまたたまらなく好きです。
次々と殺人が起き、次はだれが死ぬのか、犯人はだれなのかとドキドキしながら読んでいました。
私はこの人が犯人なんじゃないかなぁなんて思っていたのですが、もうそんな次元をはるかに超えたトリックやらなんやらで度肝を抜かれました^^;
この小説はもう全部が伏線だったんですね…いやーやられました。面白かった。
最後まで読んで尚更前作の内容を全然覚えていなかったことが悔しいです…。
それでも勿論面白かったです。
北山さんの作品はこういうミステリが好きだなぁ。

〈東京創元社 2014.11〉H26.12.17読了