アガサ・クリスティー賞殺人事件アガサ・クリスティー賞殺人事件
著者:三沢 陽一
早川書房(2014-09-25)
販売元:Amazon.co.jp

作家志望の青年は、新人賞に落ち続けることに絶望し、人生最後の旅に赴く。名前を棄て、家族を棄て、友人を棄て、わずかな金と数枚の黒い服、数冊の愛読書を黒いトランクに詰め込んだ。金田耕一、明田五郎、神沢恭一、星川龍一……古今の名探偵にちなんで名乗った偽名ゆえか、青年は行く先々で奇妙な事件に出会う。恐山山中の密室殺人、盛岡の名刹を飲み込んだ謎の炎、大曲の蛇神に兄を祟り殺された妹、山形でマスコミを騒がせた少年の首なし死体――そして、旅が終わりを告げるかに思われた東京・信濃町のアガサ・クリスティー賞授賞式の会場でも悲劇は起きた!
三沢陽一、有栖川有栖、東直己、森晶麿、青柳碧人、千街晶之、笹川吉晴等々、関係者が実名で登場する授賞パーティの最中に起きた殺人事件の真相とは?
『致死量未満の殺人』で正統派本格の新鋭として好評を得た第3回アガサ・クリスティー賞作家が贈る、5篇収録の本格ミステリ連作集。

タイトルが気になりすぎて手に取りました^^;初読み作家さんです。
アガサ・クリスティー賞受賞作は2冊読んでいましたがこの方のは未読でした。そちらを先に読みたかったのですが積読本が多くて読めずに返却。いつか読みます…
タイトルの事件は5編の連作短編集の最後の作品でした。
短編集だったんですね。でも主人公は同じで時系列は繋がっています。死のうとしている主人公が行く先々で事件に巻き込まれて行きます。
どの事件も興味深かったです。面白かった。
ただ、時代は現代なのに昭和のような香りが漂っていましたけど^^;まあそれはいいです。
そして最後のアガサ・クリスティー賞殺人事件ですよ。
おいおい、勝手に殺しちゃっていいのかい^^;更に実名で作家さんがうようよしてましたよ。良いのか?と思いましたけどもちろん許可は取ってますよね。皆さんに。これが無許可なら無謀すぎる…まあ、この本は早川書房から出てるからきっと大丈夫ですよね^m^
ただたくさんの作家さんが出てきたのに一人一人の登場が少なくて残念。特に私は森先生の作品が大好きなので楽しみにしてたんですけど^^;黒猫シリーズの話がチラリと出たのは嬉しかったです。
ラストはまた面白いことしましたねー。
ひたすら有栖川先生の作品を読みたくなって読み終えました。学生シリーズ…気になる…。

〈早川書房 2014.9〉H26.11.20読了