晴れた日は図書館へいこう ここから始まる物語 (ポプラ文庫ピュアフル)晴れた日は図書館へいこう ここから始まる物語 (ポプラ文庫ピュアフル)
著者:緑川 聖司
ポプラ社(2013-09-05)
販売元:Amazon.co.jp

館内にこっそり置かれ続けるドッグフードの缶詰に、クリスマスツリーから消えた雪、空飛ぶ絵本に、半世紀前に読んだきり題名の分からない本を見つけてほしいという依頼…図書館が大好きな少女・しおりが、司書をしているいとこの美弥子さんたちと一緒に、本にまつわる謎を追う―。大好評のほのぼの図書館ミステリー第二弾!書き下ろし短編も収録。

第2弾です。
このシリーズの1冊目は春と夏、今回は秋と冬です。しおりちゃんの小学校5年生の1年間っていう設定なんでしょうかね。
舞台が図書館というだけで読まない理由がありません^^
くくりがどちらかというと児童書なので可愛らしいお話ではあるのですが、図書館で問題となっている出来事の数々もちゃんと取り上げられていて良いなと思います。
図書館に勤めていたのでわかりますよ。
明らかな動物の噛み痕があったり、水を含んで倍以上の厚さになった本を平然と返却して借りたときからこうだったという人は結構います。そんな本を職員が棚に戻すわけないのにね。弁償を頼んだら逆ギレする人とかいるんですよ。でも強く言えないから悔しいですよね。ちゃんと書店で本を買って持ってきてくれる人ももちろんいるんですけどね。
曲のレファレンスもありますよ。昔の歌だと難しかったりするんですよね。
あとは以前もどこかで書いたことがあると思いますけど宿題や課題について答えを聞くようなレファレンスや、本人の代わりに親やおじいちゃんおばあちゃんが来たりとかね。恥ずかしいと思わないんですかね、親も子供も。
そんな利用者ばかりじゃないんですけど、でもそういう人と当たるとへこみます。で、私は結果逃げちゃったようなものだから、美弥子さんたち職員は凄いなと思います。
物語もどれも良かったです。
特に「幻の本」が良かった。おばあちゃんが探し求めていた本。そしてその物語が出来た過程。そして・・・。最後はうるっとしました。
それに「空飛ぶ絵本」しおりちゃんは良い子に育って、みんなに愛されているなーと思った物語でした。安川君はとってもいい子で頭が良いのね。まだお互い好きっていう感じではないけど、お似合いだと思います^^
文庫本は割と最近出たものですが、単行本が出たのは2冊とも結構前なので、もうこのシリーズは終わっちゃっているんでしょうかね…
また続編が出てほしいなと思います。

〈ポプラ社 2013.9〉H26.10.10読了