女を観る歌舞伎女を観る歌舞伎
著者:酒井 順子
文藝春秋(2014-05-28)
販売元:Amazon.co.jp

歌舞伎の女は、こんなにアツい!!初めての男が忘れられず、遊女に身を落とすお姫様。「桜姫東文章 さくらひめあずまぶんしょう」
主君の子を守るために、息子を身代わりにする乳母。「伽羅先代萩 めいぼくせんだいはぎ」親のために吉原に身を売ろうとする町娘。「文七元結 ぶんしちもっとい」
――歌舞伎の演目に出てくるのは、人生に必死な女ばかり。
彼女たちの気持ちに思いを馳せれば、もっともっと歌舞伎の世界が身近に感じられます。
興味はあるけど、難しそう……歌舞伎にそんなイメージを持っている人も、これを読めば劇場に駆け込まずにはいられない!単なる解説には終わらない、いちばん楽しい歌舞伎論です。

酒井さんのエッセイ、今回のテーマは歌舞伎です。
歌舞伎は某あの人が好きだから気にはなっているのですが勿論行ったことはありませんし、何となく畏れ多くて私みたいな若輩者が入っていいものなんだろうかと思って尻込みしてしまうような場所です。
歌舞伎そのものがどんなものかもたぶん分かっていないので^^;この本は知識を得るために参考になった作品でした。
といっても、たぶん酒井さんの味方は結構特異なのではないかと思うのですが。
それでも歌舞伎に登場する女がどんなものなのかというのが分かったのが良かったです。
それにしても可哀想で不憫な女がたくさん登場するんですね…
理不尽とかいつか報われるとかそんなことを思ったところで非情さは変わらないというか・・・
面白かったです。八百屋お七とか分かるお話もあったのでそういうものから入ってみて、歌舞伎を知っていきたいなと思いました。

〈文芸春秋 2014.5〉H26.6.29読了