
著者:柚木 麻子
新潮社(2014-04-22)
販売元:Amazon.co.jp
私の呪いを解けるのは、私だけ――。すべての女子を肯定する、現代の『赤毛のアン』。「大穴(ダイアナ)」という名前、金色に染められたバサバサの髪。自分の全てを否定していた孤独なダイアナに、本の世界と彩子だけが光を与えてくれた。正反対の二人だけど、私たちは一瞬で親友になった。そう、“腹心の友”に――。自分を受け入れた時、初めて自分を好きになれる! 試練を越えて大人になる二人の少女。最強のダブルヒロイン小説。
ネタバレあります
面白かったー!これは指南書と言ってもいいくらい。ダイアナにも彩子にも共感できるところがたくさんあって、良かった…。もったいないと思いつつ一気読みしてしまいました。柚木さんはコンスタントに新刊を書かれていますよねー。
ただ、残念ながら私は「赤毛のアン」をまーーーったく読んだことがなく^^;世界名作劇場バージョンも見たことはなく(だって生まれてないし)今の朝ドラ「花子とアン」も見てはおらず。ということでアンの親友のダイアナの存在は全く知りませんでした…。そうなんですか。
アンの物語を知っていればもっと深く楽しむことが出来たのかなー。実家には文庫本が全部そろっているのだけど(母が好きなもので)
にしても大穴でダイアナってどんだけどきゅんネームなんだよ。海野藻屑や傷痕並みに酷いな(分かる人は分かってくれるはず←)
ダイアナと彩子、全く異なる環境で生まれ育った2人は小学校3年生の時に同じクラスになったことで打ち解け合い、親友となります。しかし、とあるきっかけから2人は別々の道を歩むことになります。
私の今までの人生を考えるとどちらかというと彩子に近いと思われます。特別裕福なわけではないけど両親が厳しくも大事に育ててくれたという気はしてますから。だからこそ大学生になり、自由の身となった彩子に突如襲ってきた出来事。彩子は親に反発していきます。彩子のセリフを全部書いてしまうとネタバレになってしまうので書きませんが凄くわかりました。私はここまで親に反発はしてこなかった。でも、もっと早く独り立ちをしていればよかったと思うことは多々あります。だから、彩子の身に起きたことは辛いことだったけど、必要なことでもあったのかなとも思いました。推薦で別の大学に行っていたら、彩子は呪いに打ち勝てないままでいたかもしれないし…。
ダイアナの生き方は私、うらやましいなぁと思いました。行きたい学校に行けなかったりお父さんがいなかったりしたけど、でもお母さんはちゃんとダイアナを育てていたと思うし、ちゃんと自分の夢をかなえたし、一応はお父さんに逢えたし、ダイアナの未来も明るいと思いました。ずーーーっと傍で見守ってくれている人もいるし。羨ましすぎるよ。
お父さんはダイアナが自分の娘だって気付いていたと思いますよ。気弱すぎて言えなかったんだよ。「こんなことしかできなくてごめんね」というセリフはマフラーの事だけではなかったと私は思います。
そういえばアンの愛情の解説の話になり、村岡さんの言葉も登場していましたね。「花子とアン」気にはなっていたのですが結局観ないで終わりそうだなー。
『SomeGirl(s)』で健君と共演された村岡希美さんの大叔母様だと知ったときは観ようと思ったのだけど(ゲンキンな奴)そういえば村岡さんも出てますよね。名前だけ見ました。
実家に帰ったら「アンの愛情」の解説を読んでみようと思います。
〈新潮社 2014.4〉H26.5.15読了
名前もダイアナがまさか「大穴」になるとは・・・(笑)
さっそく、図書館に予約しました。
読んだらTBしますね♪