代書屋ミクラ代書屋ミクラ
著者:松崎 有理
光文社(2013-09-19)
販売元:Amazon.co.jp

北の街・蛸足大学を卒業したミクラは、先輩に拾われて「代書屋」稼業を始めたばかりの見習いだ。その内容は、研究者のため、彼らの書く論文を代わりにまとめること。新しい依頼が舞いこむたびに、なぜか素敵な女性と出会ってしまうミクラだが、依頼者は曲者揃いで内容も厄介なものばかり。果たして、恋も仕事も成功できるのか?第1回創元SF短編賞を受賞した新鋭の、ユル〜くてほっこりした物語。心ゆるくなる連作短編集。

初読み作家さんでした。タイトルに惹かれました。
この作品の世界の中では「出すか出されるか法」が施行され、三年以内に論文を出さないと退職しなければいけないことになり、論文の代筆をする職業が成り立っています。ミクラはその仕事の駆け出し。
その仕事内容も面白かったです。論文内容がバラバラで内容を知ることだけでも面白かった。バラバラなのに書けるなんてすごいなーと思う。実際もできるものなのかな?
さだまさしさんは高校生の時に大学生の論文を書くバイトをしてたって言ってた気がするけど^m^
それにしてもミクラが不憫でしょうがない。
全部で5本の物語があるのだけど全てで素敵な女性と出会うのだけど全部玉砕しているっていう…内容も不憫すぎてよくくじけないなと思うくらい^^;
それでもミクラは最後に答えを見つけて、ちょっとは前向きになって、いつの日か彼女ができるんじゃないかなと思います。ミクラ頑張れ。

〈光文社 2013.9〉H25.11.22読了