邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)
著者:鯨 統一郎
東京創元社(1998-05)
販売元:Amazon.co.jp

カウンター席だけの地下一階の店に客が三人。三谷敦彦教授と助手の早乙女静香、そして在野の研究家らしき宮田六郎。初顔合わせとなったその日、「ブッダは悟りなんか開いてない」という宮田の爆弾発言を契機に歴史談義が始まった…。回を追うごとに話は熱を帯び、バーテンダーの松永も教科書を読んで予備知識を蓄えつつ、彼らの論戦を心待ちにする。ブッダの悟り、邪馬台国の比定地、聖徳太子の正体、光秀謀叛の動機、明治維新の黒幕、イエスの復活―を俎上に載せ、歴史の常識にコペルニクス的転回を迫る、大胆不敵かつ奇想天外なデビュー作品集。

ようやく読みました。鯨さんのデビュー作。
本当はこの作品から読み始めるのが普通だと思うんですけど、私の選書能力がおかしいのか^^;記事を見返したら最初に読んだのが「パラドックス学園」って…しかもこの内容結構えげつない終わり方なんですよね。よく読み続けたもんだ。そして読み続けてよかったと思います。
ずっと気になっていて、買ってもいたのに買ったら満足したのか図書館から借りている積読本が多いからかなかなか読めませんでした。
読んでよかったー。全てはここから始まったんですよね。「努力しないで作家になる方法」を読んでいるので尚更感慨深かったです。
鯨さんのこの独自の新説は本当にすごいです。私は歴史に詳しくないので素直に鯨さんの説はすごいなと思います。
ただ、こういう新説の作品が多くてそちらがほぼ既読だったため、他の方が感じている感動を味わえなかったのが残念。
でも、邪馬台国はどこにあると考えているのかはずっと知りたかったのでそれを知ることができて良かったです。本当にその場所を掘り起したいくらい。
この作品から15年。鯨さんの作品はありすぎてコンプリートはなかなか難しいものがありますが、それでもずっと追いかけていきたいです。
最近はあれ?って思うこともなくはないですけど^^;

〈東京創元社 1998.5〉H25.11.6読了