
著者:阿部 智里
文藝春秋(2013-07-10)
販売元:Amazon.co.jp
八咫烏が支配する世界山内では次の統治者金烏となる日嗣の御子の座をめぐり、東西南北の四家の大貴族と后候補の姫たちをも巻き込んだ権力争いが繰り広げられていた。賢い兄宮を差し置いて世継ぎの座に就いたうつけの若宮に、強引に朝廷に引っ張り込まれたぼんくら少年雪哉は陰謀、暗殺者のうごめく朝廷を果たして生き延びられるのか…?
デビュー作「烏に単は似合わない」の若宮側の目線で描かれている作品です。
続編だと思っていたので意外でした。
色々事情があって若宮に就くことになった雪哉。冒頭が結構な問題児だったのでどうなることかと思いましたが、後々その理由が明らかになります。
この任務は1年間、故郷垂水で生きていくという信念を変えずに仕える雪哉。
若宮も結構な問題児でしたけどでも頭が悪いわけではなく全ては計算されている事。
雪哉はカナリ振り回されますが、若宮の良い右腕となっていきます。
前回は嫁候補の前に若宮がなかなか姿を現さず、ヤキモキしていましたが、若宮目線で読むとその理由が分かります。
騙し騙され、誰が命を狙っているのか、ドキドキしながら読みました。
いろんな展開があって、若宮最大のピンチも何とかなって凄く面白かったと思って読み終えたのだけど、最後の最後が私はちょっと納得がいかなくて…
ずっとオススメだと思っていたのだけどそれが残念でした・・・すみません。
〈文藝春秋 2013.7〉H25.8.16読了
前作で若宮がなかなか姿を現さなかった理由も書かれていて、「そういうことだったのか!」とすごく納得出来ました。こういう部分が読めたのも良かったですよね。
ラストは私も残念でした;;;