誰もいない夜に咲く (角川文庫)誰もいない夜に咲く (角川文庫)
著者:桜木 紫乃
角川書店(2013-01-25)
販売元:Amazon.co.jp

寄せては返す波のような欲望にいっとき身を任せ、どうしようもない淋しさを封じ込めようとする男と女。安らぎを切望しながら寄るべなくさまよう孤独な魂のありようを、北海道の風景に託して叙情豊かに謳いあげる。

短編集です。この作品は以前出た「恋肌」に加筆修正を加えた作品なんですね。
新刊なのに文庫?と思ったので。なるほど。
どの作品もやっぱり暗くてさびしくなります。それでもみんな懸命に生きていて。
でも、女性はこんなに逞しくなきゃダメなのかなぁなんて思ったりもして。
男の人に縋って甘えて生きていったって良いじゃないって桜木さんの作品を読んでいると思います。
出てくる女性の試練が辛すぎるんだもの。短編になるとそういう作品が多いから体調不良の時に読むとちょっとつらくなります^^;
加筆した「風の女」が1番好きでした。
ちょっと矛盾しているかもしれないけど、こういう女性の生き方もかっこいいなと思いました。

〈角川書店 2013.1〉H25.4.24読了