リカーシブルリカーシブル
著者:米澤 穂信
新潮社(2013-01-22)
販売元:Amazon.co.jp

父が失踪し、母の故郷に引越してきた姉ハルカと弟サトル。弟は急に予知能力を発揮し始め、姉は「タマナヒメ」なる伝説上の女が、この町に実在することを知る―。血の繋がらない姉と弟が、ほろ苦い家族の過去を乗り越えて地方都市のミステリーに迫る。

ネタバレあります

米澤さんの2年ぶりの書下ろし!ずっと楽しみにしていました。
先日「王様のブランチ」で紹介されてましたね。その中で本仮屋さんが「ざわざわ感がずっと残って夢にも出てきた」とおっしゃっていて凄く気になっていました。
読んでわかりました。カナリのざわざわ感。
引っ越してこざるを得なかった町でハルカが感じる違和感。
おかしい事は分かるのに何がおかしいか分からない。
鈍い私は本当に最後まで分かりませんでした^^;
この街全体が変な感じ、読んでいて恩田陸さんの「月の裏側」を思い出しました。
ハルカが最後探偵役となってこのモヤモヤ感が払しょくされるわけだけど。
凄い壮大なカラクリで驚きました。そして同時にいろんなところで感じたモヤモヤ感が解決していきました。なるほどと思いました。
でも、読めば読むほどサトルが可哀相で仕方なかったです。
2人の母親もやさしい良い人なんだと思ったけど「中学まで面倒みる」ってどういうことだ。いや、血は繋がってないからまだいい方なのかな…?分からないけど…。
ハルカとサトルの言葉の掛け合いは読んでいてもイライラしたけど^^;
お互いにお互いしかいないから、これからはちょっとでも仲良くなるかな…なんて思って読み終えました。

〈新潮社 2013.1〉H25.2.6読了