どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)
著者:東野 圭吾
講談社(1999-05-14)
販売元:Amazon.co.jp

最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の“現場検証”の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か?女か?究極の「推理」小説。

加賀恭一郎シリーズです。
いやーラストがびっくりしました。まさかまさかでした。私は何も知らないで読んだのでまさかそういう展開とは思いませんでした。
東野さんしかできない手法だと思います^^;
妹を殺された康生は自らの手で犯人を暴き、殺害しようと企てます。
そのために物的証拠は自ら回収。やってきた練馬警察署の人間は自殺と判断します。
しかし、その見解に納得しない刑事がいました。それが加賀恭一郎です。
康生が捜査していくと、次第に加賀の影が見え隠れしていきます。加賀刑事は本当に粘る捜査をしますよね。加賀刑事の事件の見解が本当に面白かったです。
妹園子を殺したのはかつての恋人佃潤一なのか、親友の弓場佳世子なのか。
どちらかが犯人という段階がずーっときていていて、康生や加賀の推理があっていよいよ真相が!?
・・・というところでまさかの展開。正直私はしっかりはっきりさっぱり読み終わりたいタイプなのでちょっとモヤモヤ悶々として読み終えました。
そして文庫本にまさかの袋とじ!それも読みましたがやっぱり最後は自分で考えなきゃいけないみたいですね…。
この作品、文庫化されるにあたって重要なキーワードが抜けてしまい、尚更難易度が増したらしいです。
ちゃんと自分で謎解きをしたいという方は単行本を読んだ方が分かるかもしれませんね。

〈講談社 1996.6
      1999.5〉H25.2.1読了