残り全部バケーション残り全部バケーション
著者:伊坂 幸太郎
集英社(2012-12-05)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
「第一章 残り全部バケーション」
岡田と溝口は今日も毒島から受けた下請けの仕事をこなしていた。岡田はこの仕事から抜け出したいと溝口に告げる。抜ける条件としてランダムにメールをしてその人が友達になってくれたら良いという。そのメールを受けたのはとある男で、男の浮気が原因で離婚する夫婦とその一人娘と共に「家族解散前の思い出」としてドライブすることになる。
「第二章 タキオン作戦」
雄大は不思議な男性2人と出会った。雄大は父親から虐待を受けていた。一人の若い青年が雄大の傷を見て、何か計画を立てたらしい。
「第三章 検問」
溝口は新しい相方の太田と依頼を受けた若い女性を誘拐して依頼人へ届けるところだった。国会議員が何かの事件に巻き込まれたらしく検問をしていた。
「第四章 小さな兵隊」
同じクラスの岡田君は問題児だとみんな言う。でも、担任の弓子先生はそんなことは言わなかった。そんな弓子先生に注意しろとスパイの仕事をしているお父さんは言った。岡田君も何か気づいているようだった。
「第五章 飛べても8分」
溝口の新しい相方となった高田は溝口の行き当たりばったりの性格に手を焼いていた。溝口はある日自分の行動が引き金となり、事故に遭い入院を余儀なくされた。偶然毒島も同じ病院に入院しているらしい。

大分前に「Re-born はじまりの一歩」の中に表題作だけ載っていて読んでいたので、新刊のタイトルを見て驚きました。今頃単行になるの?と^^;すみません。でも、気になる終わり方だったのでまた読めて嬉しかったです。正直4〜5年前に読んだのでおぼろげだったのもありますし^m^
岡田という青年が出てきた記憶はあったんですけど、どういうストーリーだったかはスーッカリ忘れていまして^^;最初はそうそう、そうだった!と思いだしながらの読書でした。
時系列はバラバラなのですが、それでも最後に繋がっていくのが流石伊坂さんだなぁと思いました。岡田が小学生の頃の話が私は好きでした。
岡田も溝口も性格は対照的ですがどちらも伊坂作品で良く出てくるような感じの人物で嬉しかったです^^
第一章だけしか読んでいない段階では溝口のことを酷い奴だとしか思っていなかったんですけど、溝口が自分のせいで消された岡田のことを想っているのがだんだん伝わってきて、何だか切なくなっちゃいました。しかも2人は、20年以上前に1度会っているだなんて。運命的なものを感じちゃいます。岡田は嫌がるかもしれませんけど^m^
最後の展開は何となくそうだったらいいなーと思ったらそんな感じだったので嬉しかったです。何だかよく分からないですね、この文章だと^^;
スイーツブログが、何だか怪しいなと思ってたんです。
ここで終わりか…と思いましたけど、私はいい方向へ考えたいなと思います。

〈集英社 2012.12〉H25.1.9読了