七緒のために七緒のために
著者:島本 理生
講談社(2012-10-31)
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主人公の私=雪子は中学2年生。以前通っていた女子校に馴染めず、東京の中学校へ編入してきた。そのクラスで出会った本好きの少女・七緒に誘われて美術部に入り、予測のつかない彼女の言動に翻弄されながらも、きらめくような日々をともに過ごす。しかし次第に七緒がクラスから浮いていること、その言葉にウソが混じっているらしいことに気づき始める。美術教師の突然の死やカウンセラーとの関わりの中で、ふたりが共有した真実と嘘の間で揺れ動く私。やがてある事件を経てふたりは疎遠になっていく・・・。
純粋さゆえに傷つけあう少女同士の関係、友情の輝きと痛みが詩情あふれる筆致で描かれた珠玉作。

久しぶりに島本さんの作品を読みました。10周年書き下ろし作品がちょっと私の中では・・・だったので^^;読むのどうしようかなと思ったのですが、それでも今まで読んできた作家さんなので読みました。
恋愛じゃなくて学生時代の友情ものって珍しいですよね。
何となく辻村作品に似てるなぁと思ったら帯に辻村さんの名前が。ちょっと納得です。
七緒は近くにいたらいち早く逃げます、私。巻き込まれたくないし、嘘に翻弄されたくないもの。
でも、私も学生時代は似たような部分もありました。
大学生の時だけど、いつもそばにいた友人といたために、他の友人が近づかなくなったときがあって^^;私はそれに全然気づかなくて気づいたときには遅かったという…。
卒業してその人に会わなくなったら他の人と普通に会えるようになりましたが。
人間関係って難しい。それが学生の時は尚更です。
それでも七緒は特に変な子でした。どんな理由があってもああはないよねぇ…と何一つ共感できませんでした。残念。

〈講談社 2012.10〉H24.11.11読了