天使の耳 (講談社文庫)天使の耳 (講談社文庫)
著者:東野 圭吾
講談社(1995-07-06)
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「天使の耳」天使の耳をもつ美少女が兄の死亡事故を解明。深夜の交差点で衝突事故が発生。信号を無視したのはどちらの車か!?死んだドライバーの妹が同乗していたが、少女は目が不自由だった。しかし、彼女は交通警察官も経験したことがないような驚くべく方法で兄の正当性を証明した。
「分離帯」深夜、車を走らせていた男は前方のトラックが分離帯を越えてしまうという事故を目撃。その直後に彼は、路上駐車していた黒い車が発進したのを目撃していた。トラックの運転手は亡くなり、その妻は担当した警察官と同級生だった。
「危険な若葉」男は初心者の車をあおり、事故を起こさせてしまった。慌てて車を降りると、相手の運転手には息があり、彼に何か言ったようであったのだが、彼はそのまま逃げて行った。その後被害者の女性は病院に運ばれたが、事故前後の記憶を失っていた。
「通りゃんせ」男は雪の日に車を路上駐車していた。その車に傷を付けられ憤った。が、その後、傷をつけた者から電話が。車の修理代を全額払うと言われた上に電話の男はさらに、自分の別荘を使ってくれないかと言ってきた。
「捨てないで」高速道で、高級車から投げ捨てられた空き缶が婚約者の目にぶつかり、彼女は失明してしまった。彼は空き缶だけを頼りに彼女の失明の原因をつくった車を探し始める。
「鏡の中で」深夜の交差点で奇妙な事故が発生。右折しようとした車が反対車線に入り、停止中のバイクと衝突。現場の証拠も、運転手の証言も不自然であった。バイクを運転していた男性は亡くなった。被疑者は実業団のマラソンコーチだというが…

こちらも東野さんの過去の作品ですね。
短編集です。全て交通事故に関する話です。
見た見てない。やったやってない。相手が悪い。みんなやってる。
実際にその場にいなかったらいくらでも言い訳できるんですよね。
私も車の運転をするので、加害者にも被害者にもなりうるんだなと思うと身が引き締まる思いです。
何気ない行動が相手の人生をも左右するかもしれないんですよね。
この本を読んでいて思いました。
事件が解決して終わったと思ったら最後に仕掛けがあったりして面白く読みました。

〈講談社 1995.7〉H24.10.13読了