本のおかわりもう一冊 (桜庭一樹読書日記)本のおかわりもう一冊 (桜庭一樹読書日記)
著者:桜庭 一樹
東京創元社(2012-09-27)
販売元:Amazon.co.jp
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あの3・11の瞬間も、サクラバカズキは本を抱えて避難した。本はまさにライフラインなのだ。読むことは祈ること──動揺する心をなだめてくれたあの本、この本。被災した犬を引き取って、陽気な犬との慣れない生活にオロオロしたり、笑ったり……。相変わらずヘンテコな編集者たちに囲まれながら、今日も小説を書き、書店をパトロールし、本を読みふける作家の、今回のおすすめ本は? 好評ウェブ連載単行本化、いよいよ第5弾!

このシリーズ、もう5冊目なんですね。
桜庭さんの読書日記が大好きです。書いていることは本当に日常的な事で、会話の中で思い浮かんだ本の事や、読んだ本の話などが淡々と描かれているだけ(だけっていうのも失礼なんですけど…)なのですが。桜庭さんが嬉々として本の話をしたり、本を読んでいる姿を読んでいると、私も桜庭さんには全然足元にも及びませんけど、本を読むのが好きなんだなぁと思わせてくれます。桜庭さんが何の本を紹介してくれるんだろうって、読んでいていつもワクワクしてるから。
桜庭さんは相変わらずマイペースに生きてるなぁ。自分に正直に生きてるなぁって思います。年下の分際で申し訳ないですが。出版社の方々や書店員さんとの会話が好きです。ああいう会話をしてみたい。桜庭さんのぬけてる感じが可愛くて好きです。
今回は震災の時のことが書かれていました。震災があった時、桜庭さんは仕事場にいらっしゃったのですね。そして、本を数冊抱えて外へ飛び出したというのが桜庭さんらしい。ご無事で良かった。
犬も飼われたそうで。飼われても、日課に散歩が加わっても桜庭さんは変わらないですね。それが良いなと思います。
そして今回もやっぱり桜庭さんと読んでいる本があまり被ってなかったなあ。海外作品をあまり読まないので。
でも、伊坂さんや米澤さんの名前が出てきてちょっと嬉しかったです。
何だか最近情緒不安定で落ち込むことが多々あるのだけど。私の今の楽しみは本しかないし、これからもしばらく本しか楽しみがなさそうだから、私もひたすら本を読み続けようと思います。(あ、やっぱり情緒不安定)

〈東京創元社 2012.9〉H24.10.10読了