アルカード城の殺人 (扶桑社ミステりー)アルカード城の殺人 (扶桑社ミステりー)
著者:ドナルド&アビー・ウェストレイク
扶桑社(2012-06-30)
販売元:Amazon.co.jp
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時は一八九×年、トランシルヴァニアの森に建つアルカード伯爵の古城。蔵書整理のため到着したばかりの司書が殺害される。容疑者は、夜にしか活動しない伯爵とその娘、うろんな博士と言動のおかしい助手、いわくありげな女占い師など怪しげな人物ばかり。はたして真犯人は誰なのか?容疑者たちの証言から真相を推理する探偵役は読者であるあなた。キングやストラウブも出演したミステリーイベントを、主催者であるウェストレイク本人が小説化した犯人当てゲームの逸品。

司書の先輩から、司書が殺される作品なんだと伺い気になって^^;手に取りました。
普通の小説とは異なり、ニューヨークのモホンク・マウンテンハウスで1977年から毎年開催されているホテルの滞在客が参加する犯人当てのミステリー劇のイベント「ミステリー・ウィークエンド」を再現した書籍化企画なのだそうで、実際にそのイベントで撮影された写真がいくつも掲載されています。
本格的に自分で考えて犯人を特定しろと読者に挑戦状を出しているようです。クイズもありましたし。私はクイズはあんまり考えないで解決編を読んじゃいましたけど。
殺人が行われるまでの流れと、容疑者たちの証言をもとに犯人を考えます。
多分あの人じゃないかなぁと思ったりもしましたけどちゃんとした理由付けが私はなかったので^^;読み終えてなるほどと思った次第です。
私は海外作品をあまり読まないので、著者が2008年に75歳で亡くなるまでに100作以上の小説を書かれた凄い人だということを知りませんでした。
ページ数も多くないですし楽しんで読めるので、小説をあまり読んだことがない人にもオススメだと思います。伏線は何か動機は何かと自分で考えるのは楽しかったです。(私はなんとなくさらーっと考えた程度でしたけど^^;)

〈扶桑社 2012.6〉H24.8.21読了