
著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ
東京創元社(2012-02-18)
販売元:Amazon.co.jp
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ふるさと祭りの最中に突発する、ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。秘密結社イルミナティにかぶれる男子寄宿学校生らの、“生け贄”の生徒へのいじめが引き起こす悲劇。猟奇殺人をもくろむ男を襲う突然の不運。何不自由ない暮らしを送る主婦が続ける窃盗事件。麻薬密売容疑で逮捕された孤独な老人が隠す真犯人。―弁護士の「私」は、さまざまな罪のかたちを静かに語り出す。刑事事件専門の弁護士が、現実の事件に材を得て描きあげた十五の異様な物語。世界各国を驚嘆せしめた傑作『犯罪』の著者による、至高の連作短篇集。ドイツでの発行部数30万部突破。ドイツCDブック賞ベスト朗読賞受賞。
昨日に引き続き読みました。同様に弁護士が必要となる事件が次々生じます。
そこは前作と同じ感じなのですが、今回の作品はタイトル通り罪悪が残る感じで、物凄く後味の悪いお話も多いです^^;うーわーって思うのが多かったです。報われないとかぷつっといきなり終わっちゃうとか。真犯人が分からずに泣き寝入りみたいなのもあったし・・・
後味が悪いのに読むのが止まらなくなるんです。結構短い短編もあるのに不思議です。
今回好きだったのは「ふるさと祭り」「寂しさ」「秘密」ですかね。
好きっていう言い方をすると人格を疑われるような気がしますが^^;
こうきたか!っていうのと後味の悪さに度肝を抜かれました。
特に「秘密」1番最後の作品なんですけど、最後の文章に驚きました。
えぇぇぇ〜そう来るか〜怖い〜っていう^^;
面白かったです。
〈東京創元社 2012.2〉H24.7.7読了
犯罪のお話だから、嫌な感じが残るのはしょうがないですが、だからと言って読むのが嫌になるわけじゃない。という所がスゴイですね。
最後のオチも良かったし、この方の作品には妙な魅力を感じます。