千年ジュリエット千年ジュリエット
著者:初野 晴
角川書店(角川グループパブリッシング)(2012-03-31)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

オススメ!
惜しくも普門館出場を逃したハルタとチカは、息つく暇もなく文化祭に突入した。だが、吹奏楽部、アメリカ民謡部、演劇部と次々に問題が持ち上がり……。大好評青春ミステリ“ハルチカ”シリーズ最新作!
「イントロダクション」
チカと芹澤さんが文化祭のことを話している。芹澤さんにとっては最初で最後の文化祭。
「エデンの谷」
吹奏楽部で練習中、スナフキンのような恰好をした不思議な女性が入ってきた。彼女の名前は山辺真琴。ピアニカ奏者だという。チカの想い人草薙先生と知り合いらしい。草薙先生の師の孫である真琴は祖父の所蔵するピアノの鍵を探していた。
「失踪ヘビーロッカー」
アメリカ民謡部の部長の甲田は生徒会長の日野原にマークされているため、文化祭でのアメリカ民謡部のライブは時間を取るのが大変だった。後輩の清春が奔走してどうにか出演にこぎつけた。しかし、いくら待っても甲田は姿を現さない。チカは校門でドアが開き、出ようとするもそれを止め、Uターンするタクシーを見た。その中にいたのが甲田だと思われた。
「決闘戯曲」
演劇部に新鋭が洗われた。大塚修司という新入生は「決闘戯曲」という戯曲を書く。しかし、肝心のラストが書かれていないまま大塚は姿をくらました。本番まであと4時間弱。はたして間に合うのか。
「千年ジュリエット」
ある病棟で年齢の異なる5人が集まった。カエラ姉さんが「ジュリエットの秘書」をまねて「ジュリエットの秘書・はごろも支部」を立ち上げた。相談者の5人を五色の虹とカエラ姉さんは名付けた。

待ちました…待ちくたびれました…いつまで待たせるんだ〜!!
・・・失礼。と叫びたくなるくらい待ちまくった作品でした。
なぜなら。初めに刊行されるという情報が入ったのが去年。9月末に発売と知り、待っていたらいつの間にか10月末になり、11月末、12月、1月、2月…
もう出ないんじゃないかと思った頃^^;3月末という情報が。だんだん信じられなくなっていましたが、ついに!本当に3月末に出ました!
という事でずっと待っていたハルチカシリーズ第4弾。
今回の舞台は文化祭。
吹奏楽としての活動が少なくて残念でしたが、相変わらずのハルチカ^^やっと会えたよ〜。そしてなぜかこの2人は面倒事に巻き込まれるんですよね。
今回も巻き込まれていました。でも、どの作品も最後には温かくなる素敵なお話。
やっぱりハルチカシリーズは良いですね。
「エデンの谷」ハルチカに強力なライバル現る?!という事で新キャラの真琴さんが登場。いろいろワケありだろうとは思いましたが、ハルタの言葉にびっくり。全然気づきませんでした。でも、真琴さんがいう詩人のような言葉が心に染み入りました。
「失踪ヘビーロッカー」甲田先輩は普通になったり変な人になったりこの人は一体何がしたいんだろうと思いましたが^^;その理由を知り、心の優しい人なんだなと思いました。だから人望も厚いんですね。清春君が健気でした…この先輩と後輩の名前はやはりミュージシャンから取ったのでしょうか。
「決闘戯曲」面白かった!右目が見えず、左手が動かない状態でどうやって決闘に勝ったのか。私も気になって舞台に見入っていました。真相がまさかまさかだったけど^^;大塚修司君の名前は寺山修司から取ったのかなぁ〜とか、マヤ先輩はガラスの仮面の北島マヤから取ったのかなぁとかそこらへんも面白かった。だって先輩の周りを忘れて親指の爪をかじってブツブツ言ってるってまんまマヤだもん^^;
「千年ジュリエット」感動しました。すごいカラクリ。全然気づきませんでした。あまり多くは言えないですけど、あの人はきっと意志を継いでくれると信じています。

やっぱりハルチカシリーズは良いな。次はまた吹奏楽部メインかな。楽しみです。

<角川書店 2012.3>H24.4.9読了