
著者:大沼紀子
ポプラ社(2011-11-16)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
世田谷区、松陰神社前駅から徒歩15分。女性専用の下宿「タマヨハウス」には、年ごろの三人の女が暮らしていた。弁護士を目指す涼子、アパレルのデザイナーとして働く撫子、そして不条理なリストラに遭い、人生にも道にも迷い続ける柊子。幸せでも不幸せでもない日常を過ごしていた彼女たちだが、春の訪れとともに現れた真面目だけが取り柄の臨時管理人の過干渉によって、少しずつそれぞれの「足りない何か」が浮き彫りになっていく。
好きだ〜。好きです。とても良かった。大沼さんの作品はやっぱり大好きです。
登場人物は主に4人。(付属品もありますが^^;)
下宿「タマヨハウス」に住む、アパレル関係の仕事に就いているでこちゃん、弁護士を目指して勉強中の涼子ちゃん、そして語り手の無職の柊子。
管理人のタマヨさんがかつて恋をしていた相手がアメリカで危篤となったため急きょその人の元へ行くことになった。
代わりに管理人となったのがニシオトモミさん。名前から女性かと思ったら初老の男性。タマヨさんの幼馴染らしい。
人相が悪くて見た目はちょっと怖いトモミさん。でも、管理人の仕事を一生懸命全うしようと仕事をこなしていきます。
下宿人の3人の悩みに応えようとするのも管理人の範疇だと言って本当に何でも一生懸命なんです。
トモミさんのそのあったかさがとても好きでした。
トモミさんがアメリカで暮らしていたから、そのずかずかした感じがあったのかも。日本で暮らしていたらきっと勝手に手紙を読んだり、人のプライベートにここまでズカズカ入ろうとはしなかったと思うから。
きっと、トモミさんもいろいろあったんだろうなと思うけど、だからかその優しさがとても温かくて。私もトモミさんの優しさに包まれているような気がしました。
柊子の就活している姿も思い悩む姿とか心の中で思っていることとか何だか他人とは思えなくて胸が痛くなる思いでした^^;
またトモミさんに会いたいなぁ。
物凄く大きな変化ではなかったけど、3人とも前向きになって良かったと思いました。
〈ポプラ社 2011.11〉H24.1.18読了
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私のこの作品、図書館に入るの楽しみに待っています。「ゆくとしくる年」読みましたよ。
以前苗坊さんが勧めていた、「ラブレス」今読んでいます。