
著者:恩田 陸
角川書店(角川グループパブリッシング)(2011-11-12)
販売元:Amazon.co.jp
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夢を映像として記録し、デジタル化した「夢札」。夢を解析する「夢判断」を職業とする浩章は、亡くなったはずの女の影に悩まされていた。予知夢を見る女、結衣子。俺は幽霊を視ているのだろうか?そんな折、浩章のもとに奇妙な依頼が舞い込む。各地の小学校で頻発する集団白昼夢。狂乱に陥った子供たちの「夢札」を視た浩章は、そこにある符合を見出す。悪夢を変えることはできるのか。夢の源を追い、奈良・吉野に向かった浩章を待っていたものは―。人は何処まで“視る”ことができるのか?物語の地平を変える、恩田陸の新境地。
久しぶりの恩田さんの小説。とぉっても楽しみにしていました。
北海道新聞でも連載していたんですよね。でも毎日見るってのがもうできないんですよね。さらに見逃した時が怖いので結局読まずにいました。小刻みも苦手だし・・・。
過程がもやもやした感じが恩田さんだなぁと思いながら読みました。
嫌味じゃないですよ。謎が謎を読んで最後にすべてが分かるっていう展開が多いので。
今回もそんな感じでした。そしてさらに夢札という現実では存在していないものだったため理解するのに時間がかかりました。
古藤結衣子という予知夢を見る女性が生きているのかどうか、そして各地で起こる神隠し。この2つの真実を求めてストーリーは展開されます。
もうホラーのように感じるところもたくさんあってドキドキしながら読みました。
そして読む手は止まらず、一気に読んでしまいました。
真実は…難しかった。私はちゃんと理解できたのだろうか…。
全部は出来ていない気がする。
夢は普通に見るものだけど、それが実際に映像して残ってそれが仕事になって仕事になると夢札酔いが起きて…。
実際にこういう世界が生まれたら、怖いなと思いました。
こんな入り組んだもやもやとした雰囲気を醸し出せる恩田さんは、やっぱり凄いと思います。
全然ストーリーとは関係ないけど、初めの図書館でのくだりで「図書館ではA4サイズ以上のかばんは持ち込めないからロッカーに入れなければならない」というところがあって、最初から定まってるって良いな〜って思いました。
参考資料や辞典を置いている部屋は鞄の持ち込みが禁止でロッカーもあるのだけど知らずに来る人に逐一注意するのが大変で・・・。
〈角川書店 2011.11〉H23.12.9読了
私も、全然理解しきれてないです・・・。多分読み返してもこれは同じなんじゃないかと^^;児童消失と結衣子の夢の関係をもうちょっとすっきり説明して欲しかったです。
浩章の奥さんがどうなったかも気になりました^^;
直木賞どうなるでしょうね。今回の候補作は歌野さん以外未読なので、比較が出来ないのですが、葉室さんとかは常連さんだから有力っぽいのかな〜。