探偵・日暮旅人の忘れ物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の忘れ物 (メディアワークス文庫)
著者:山口 幸三郎
アスキーメディアワークス(2011-07-23)
販売元:Amazon.co.jp
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「隣の静寂」
犬飼哲は「AKIRA」という名前で歌手として活躍していた。メジャーデビューできたのは、路上で歌っていた時から応援してくれていた一人の女性のお陰だった。しかし、そのファンを裏切る行為をしてしまい、すでに引退している。いつも行くバーで飲んでいると、隣に不思議な男性が現れる。彼は哲を探していたのだという。
「森の調べ」
喫茶店の店長は、学生時代に仲のいい友人がいた。しかし数十年が過ぎどこに住んでいるかもわからない。ジャズ喫茶を今営んでいるのはその頃のことがあったからかもしれない。常連であり年下の友人である探偵が彼らが残したものを教えてくれた。
「爆弾魔の憂鬱」
朝倉権兵衛は爆弾を作るスペシャリスト。いつもは作るだけだが今回は爆弾を置くことにもなった。どこへおこうか思案し置くたびに一組の家族と遭遇し、うまくいかない。
「雪の道」
ユキジは旅人と出会ったときを思い出していた。旅人は家の近くで行き倒れていてユキジが助けたのだった。ユキジはその頃、タチの悪いヤクザに目を付けられていた。
「夢のぬくもり」
白石孝徳は有田一志という麻薬を売っている学生を探していた。捜査中に雪路顧問の息子が絡んでいることを知り、いつも通っているという探偵事務所に張り込むことに。その探偵事務所は日暮という人間が経営しているらしい。日暮という名前に白石は聞き覚えがあった。

まだ続くのか〜!ひっぱるのか〜!というのが最初の感想^^;
でも、まあ新刊が出ていることは知っていたので良いのですが。
前回読んだ時から時間が経っていたのでちょっと忘れかけていたんですけど、読んでいくうちに思い出しました。
旅人に灯衣にユキジに陽子。それぞれ変わらずに同じような関係でいました。
「雪の道」はユキジと旅人の出会いについて。ユキジはまだ20歳なんだもんな〜。読んでいてもそうは思えないのだけど^^;旅人はまだ23歳なんですね。あ、そうですよね、陽子も若いんですから。
にしても2人の出会いが旅人の行き倒れって^^;というか旅人はそれまでどうやって生きていたのでしょうか。それも気になります。そして灯衣ちゃんについて。まさかユキジ絡みでの登場とは思いませんでした。気になっていたことが少し解消されました。
「夢のぬくもり」はついに最終章に来たかなという気がします。なんとなく旅人のことも明らかになってきていますが、まだ全然分かっていないですよね。そして旅人は何をするのかどうなるのか。気になります。今の旅人はとてもすてきで魅力的なので、今のままでいてほしいと思うのですが。。。視力以外のものを取り戻したとしたら、旅人は旅人じゃなくなるような気がして怖いです。
どちらにしても次回作ですね。
早く知りたいと思いつつも、次が最後です。と著者さんに改めて言われると、あと1作で終わるんだ〜と思ってさびしくなりますね。とっても複雑な気持ちです。でも、早く読みたい・・・!どうしようかな。買おうかな〜。でも買うとなると4冊買わないときっと気が済まないし・・・う〜ん・・・。

〈アスキーメデイアワークス 2011.7〉H23.11.24読了