憧憬☆カトマンズ憧憬☆カトマンズ
著者:宮木 あや子
日本経済新聞出版社(2011-06-25)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
「もうすぐ30歳だけど、自分探しなんて、しない。きっと、私たちは大丈夫!」ハケンと正社員、外見と内面、偶然と運命? 仕事に、恋に、ゆれるワーキングガール必読! 痛快! 爽快! ウルトラハッピーストーリー!!
「憧憬☆カトマンズ」
後藤は29歳。外資系のITセキュリティベンダー「シマカンド」へ派遣社員として働いている。仕事が出来るため正社員にならないかといつも言われている。数年前から不倫をするようになり、今は佐野という上司と不倫している。新しく入社してきた山内君が着ていたTシャツを見てカナリの音楽マニアだと悟り、2人は仲良くなっていく。
「脳膜☆サラマンダー」
中尾は29歳。人材派遣会社で営業をしている。中尾が担当する会社の派遣社員橋野が3ヶ月で辞めたいといって行方をくらました。後輩の村内が不審に思い、橋野の派遣先の会社を調べ始める。
「豪雪☆オシャマンベ」
後藤・中尾・山内・村内の4人でスキー旅行へ行くことになった。しかし道中、事故に巻き込まれてしまう。
「両国☆ポリネシアン」
後藤の後輩である通称パティは実家が鯛焼き屋。実家の店番をしていると大きな外国人が、店で1番不評のパイナップル餡の鯛焼きを10個購入していった。後日パティは車に轢かれそうになるが、その男性に助けられる。彼はサイパン出身の力士で南国という名前だった。

宮木さんの作品は気になっていて徐々に読んでいきたいと思ってます。ということで、新刊を読んでみました。
主人公が29歳の女性ということできっと共感できるところがたくさんあるんだろうなと思ったんですけど、あったようななかったような^^;とにかくぶっ飛んでいましたね〜
後藤ちゃんと中尾ちゃんがすっごくいいキャラクターでした。
29歳という、女性で言うところのターニングポイントにいる2人。でも2人はちっとも焦っていないんです。結婚にしても将来に関しても。
中尾ちゃんの結婚に興味がないというくだりとか、後藤ちゃんさえいればもう楽しくて生きていけるって思う部分とか、とても共感できるんです。
下世話な話も、本当に仲のいい友達だからいえるんだろうなと思ったし。
私もそこまで結婚に興味がないし、友達と入る時が1番幸せだし。まだ、自分のことしか考えられないんだと思うけど、うんうん。って頷きながら読みました。
でも、途中で2人に彼氏が出来て、ちょっと裏切られた気分になったけど^^;
でも、山内君も村内君もとっても素敵でした。さりげなく、男らしいんですよね。上手くいえないですけど、一緒にいて疲れなさそうな気がします。こういう男の人が傍にいたらいいなと思う。特に、事故に巻き込まれた時の山内と村内の対応。それぞれ、良かったなぁ。そして後藤ちゃんがした行動も、中尾ちゃんのことを理解しているからこそだと思うし。
パティの回も面白かったです。南国との関係がとても素敵。幸せになってほしいなと思う。
共感とは違うけど、楽しそうで面白そうで、一緒にいたら明るくなれそうな気がしました。
仕事も頑張ろうって思える作品。あ〜面白かった!
いろんなネタが出てきたんだけど、個人的にはマッチさんの「アンダルシアに憧れて」の歌詞のくだりが出てきたのが面白かった。どこで登場したかは忘れたけど^^;
あとはオシャマンベという地名がタイトルがあるのが面白かったです^^めっちゃ知名やん。オシャマンベは長万部と書きます。カニが有名?ラジウム温泉も良いです。何回か行った事があります。でも、スキー場があるのは知らなかった。

<日本経済新聞出版社 2011.6>H23.10.13読了