つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)
著者:吉田 篤弘
筑摩書房(2005-11)
販売元:Amazon.co.jp
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懐かしい町「月舟町」の十字路の角にある、ちょっと風変わりなつむじ風食堂。無口な店主、月舟アパートメントに住んでいる「雨降り先生」、古本屋の「デニーロの親方」、イルクーツクに行きたい果物屋主人、不思議な帽子屋・桜田さん、背の高い舞台女優・奈々津さん。食堂に集う人々が織りなす、懐かしくも清々しい物語。クラフト・エヴィング商會の物語作家による長編小説。

吉田さんの作品はずっと気になっていたのですが、なかなか積読本が多くて^^;
読めずにいました。
吉田さんの作品にファンが多いことが分かりました。
大きな展開はないんですけど、月舟町に住み始めた先生がつむじ風食堂を通して出会う町の人々との関わりがほんわかとしていてとても好きです。
舞台は日本のようで日本じゃないような、時代は昭和のようなもっと前のような、何だかとても懐かしい気がします。
先生は何だかとってもぼや〜っとしていて放っておけないタイプですね^^
町の人たちは皆さんとても優しい。
どの人もそれぞれ魅力があります。
私が気になったのは奈々津さん。
眉間にしわを寄せていることが多いと言うから怖い人なのかと思ったけど、とても純粋で可愛らしい人だと思う。先生はきっと、奈々津さんにふさわしい役を書くことが出来ると思う。
この作品、何年か前に映画化されましたよね。
観ていないのですが、この独特の癒される雰囲気をどう描いているのか、気になります。

〈筑摩書房 2002.12〉H23.8.5読了