努力しないで作家になる方法努力しないで作家になる方法
著者:鯨統一郎
光文社(2011-06-18)
販売元:Amazon.co.jp
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ひょっとして、大いなる勘違いなのか…。頭をかすめる強気と弱気。妻と子どもの運命まで背負っての、作家修業の道はいつまで続く!?怪作・話題作を連発するミステリ界のトリックスターが明かす、驚きのデビュー秘話。

本を全部読んでタイトルをみて「どこが!」って思いました・・・。
ここまでタイトルと内容が真逆の作品って初めて読みましたよ・・・。
鯨さんって仮面作家さんなんですね。今更ですが。
そしてこの作品は自伝的小説らしい。最後にあくまでフィクションですと書かれていたけど、ほぼ実話なんですよね・・・。
鯨さんの歴史物は大好きで、小説も何冊か読んでいるのですがちゃんと筋が通っていて読み応えがあるんです。それが本当に独学の産物だったとは・・・びっくりです。
しかもデビューまで17年なんて・・・。よく諦めなかったですね。ずっと諦めなかった鯨さんも凄いですし、ずっとずっと支えていた奥さんも凄いです。
諦めたらといいつつも、破り捨てたノートをちゃんと戻して取っておいていたり、借金もしている状態なのにコツコツお金を貯めていて、それを鯨さんのためのお金として渡したり。
本当に、出来すぎっていうくらい素敵な奥様です。
まだアイデアって言う状態のときに、タイムスリップシリーズのことやナミダキラコの名前や厄年トリオが出てきたときには、もう鯨さんの中にはたくさんのアイデアが頭に詰まっているんだろうなと思いました。
デビューできてからは怒涛のように出されたのでしょうか。
鯨さんがこんなに苦労されていたとは知りませんでした。小説家になるのは本当に大変で、生半可な気持ちで望んじゃいけないんだなって思いました。
って、こんなに書いておいて、デビュー作となった「邪馬台国はどこですか?」ずいぶん前に買っているのにまだ読んでいないんです^^;
鯨さんが満身創痍で書かれた作品。何とか今年中には読みたいと思います!
(・・・読めるかなぁ・・・^^;)
これからは鯨さんの作品をちょっと違う目で読むようになるかも・・・。
何だか鯨さんの作品がいとおしく感じました。

<光文社 2011.6>H23.7.4読了