ラブ・ケミストリーラブ・ケミストリー
著者:喜多 喜久
宝島社(2011-03-04)
販売元:Amazon.co.jp
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どんなに複雑な物質であっても、瞬時に合成ルートを編み出す能力を持つ大学院生・藤村桂一郎。ところが彼は研究室にやってきた新人秘書・真下美綾にひと目惚れし、能力を失ってスランプに陥ってしまう。そんなある日、カロンと名乗る黒衣の妖女が「キミの能力を取り戻してあげる」と現れ、美綾への告白を迫るが…。東大で理系草食男子が巻き起こす前代未聞のラブコメ&ミステリー。東大卒の著者が描く“日常系コメディ”登場!天才的化学センスをもつ藤村桂一郎は、初恋によってスランプに!突然現れた死神・カロンに振り回され、超オクテの草食男子はどこへ行く!?2011年第9回『このミス』大賞優秀賞受賞作。

面白かった!私好きだ!こういうラブコメみたいな感じ好きだ。
書評で「もやしもん+太陽の塔」と書かれていたが、私はどっちも読んだ事がないので分からないんですが、面白く読みました。
まず、始めに登場する死を宣告された女性らしき人は誰なんだろうと。
私はあの人だなと考えていた人がいたのですが・・・はずれました^^;
私は犯人やら展開が当たったことがあまりありません。
舞台は農学部。私は中学の時に数学が得意だったので高校は理数系に進み、一気に理数系が嫌いになり化学なんてもってのほか^^;と言う事で今回は大丈夫か?と思ったのですが、そこらへんは細かく解説されていたので挫折せずにすみました。
出てくる人も個性的な人が多いです。
藤村は24歳にして初恋を経験してるし、後輩の岩館さんも何かありそうだし百瀬君は超オタクだし、東間はイケメンだし神崎先生も特徴的だし、真下さんも可愛かったです。
皆変わっているけどいい人達ですよね。素敵な人ばかりです。皆藤村の能力を知っていてそれが失われてどうにかしなければと本気で考えているし、岩館さんや神崎先生は色恋沙汰に親身に相談してくれるしとってもいい人!
最後の怒涛の展開がビックリしましたけども。あの急展開は超ピュアな男には選択できないでしょ。
そして更に藤村を気にかけていた女性の正体!あれは気付かなかったですねぇ・・・。
カロンがいろいろ上手い事しすぎな気もしますけど、それでも最後はハッピーエンドでよかったです。ああいう終わり方好きです。やっぱりラストはハッピーエンドじゃないとね。
でも、もうちょっと先に何かあっても良かったような気がするんだけどな。
まいっか。確かにラブコメっぽくてラノベっぽいところもあってミステリというくくりは微妙だけど私は好きです^^次回作出るかな。期待してます。
カスヤナガトさんの装丁もとっても素敵!これだけで読むのがワクワクします。

〈宝島社 2011.3〉H23.6.10読了