交換殺人には向かない夜 (光文社文庫)交換殺人には向かない夜 (光文社文庫)
著者:東川 篤哉
光文社(2010-09-09)
販売元:Amazon.co.jp
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調査を依頼され、使用人を装って山奥の邸に潜入した私立探偵・鵜飼杜夫。ガールフレンドに誘われ、彼女の友人が持つ山荘を訪れた探偵の弟子・戸村流平。寂れた商店街の通りで起こった女性の刺殺事件の捜査をおこなう刑事たち。別々の場所で、全く無関係に夜を過ごしているはずだった彼らの周囲で、交換殺人はいかにして実行されようとしていたのか?飄々と、切れ味鋭い傑作本格推理。

ネタバレあります

烏賊川市シリーズ第4弾です。
十乗寺さくらさんが再び登場。名前は聞いた事があるがはて・・・?と思っていたのですが、第2弾に登場したんですね。
何だか怒涛のように読んでいたから忘れていました^^;
そうだそうだ、戸村に好意を寄せている珍しいお嬢様でしたね。(失礼な)
この作品、烏賊川市シリーズの中で1番好きかもです〜!!
今回は刑事さんたちはまた違う事件を追っていて、鵜飼探偵と朱美さんは依頼者の善通寺咲子の家へ行き夫の春彦の動向を探り、戸村とさくらはさくらのお友達である水樹彩子と彩子の別荘ひまわり荘へ。と、バラバラに行動しているのに、全てが繋がるんですから、凄いですよね。
まず、刑事さんたちの事件については騙されました。てっきり咲子さんが殺されたんだとばかり思っていました。だってグレーのスーツだし。
しばらく読んでいたら泉水刑事のこともすっかり忘れていたし^^;
全然気付かない私。ダメじゃん。
探偵組(勝手に命名)が奥さんに電話していて「繋がらないよ、だって死んじゃってるもの」って思っていたけど、全然見当違いでした^^;
彩子の口調がいきなり変わって驚きました。彩子の本当の口調ってどっちなんでしょう。やっぱり俺様口調の方かなぁ。そうだよね、きっと。
今回は探偵も戸村もそこまでもの凄く活躍はしなかったかなぁ。
全てはあの人の(何て読んで良いかわからない)ひとり舞台だった気がします。
事件の真相はもう一言じゃ言い表せません。何度か読んで「な・・・なるほど」ってようやく納得した感じでした。・・・納得したか?
最後の彩子が颯爽としていてステキでした。粋なことしますね^^
戸村は無事にさくらをドライブへ連れて行くことが出来たのでしょうか。
第5弾も楽しみです。

〈光文社 2005.9
     2010.9〉H23.6.9読了