せきれい荘のタマルせきれい荘のタマル
著者:越谷 オサム
小学館(2011-01-18)
販売元:Amazon.co.jp
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静岡から東京の大学に進学した石黒寿史は、同郷である法村珠美(のりたま)への恋心から、同じ映画研究部に入部する。しかし寿史は、やたら面倒見のいい、同サークルの先輩・田丸大介(タマル)につきまとわれ、早朝マラソンに付き合わされそうになったり、あきらかに怪しいサークルのBBQに参加させられたりと、振り回されっぱなしの日々。あげく、タマルまでがのりたまに恋心を抱き、猛攻撃を始めて―。

久しぶりの越谷さん。越谷さんの描く学生ってとても好きです。何だか、学生と言う限られた時間を大事にしようと前向きな人がたくさん出てくるような気がするので。
やっぱりスカッとする小説って大事ですよね!越谷作品はまさにそんな感じで。
タマル先輩と言う存在が、読み始めはうざくて^^;
始めは何だかだれながら読んでいたのですが。(ごめんなさい)
タマル先輩がただの迷惑な先輩じゃないと分かってからは、引き込まれて読んでいました。
特に、あのバーベキューパーティ?以降は面白かったです。
私も始めはタマル先輩が嫌いだったのですが、最後は大好きになりました。
タマルめいちゃってます^m^
タマル先輩は迷惑な人なんじゃなくて、だれよりも真面目で、一生懸命で、人のために何かを仕様とする意志が本当に強い人なんだと思いました。
だから騙されやすくて、危なっかしいのだけど。それでもフォローしてくれる人がいるのは人望なんですかね。人望?何か違うか・・・。
寿史もいい子でした。タマル先輩の言うとおり、優しい子なんだと思う。
寿史の場合は優しさが自覚がなくてさりげないのが憎いですよね。それが良かった。
タマル先輩を知った最初の方は、猫丸先輩を彷彿とさせる雰囲気だったのだけど、最後は印象はガラリと変わりました。
面白かったです。学生時代に読みたかったな。

〈小学館 2011.1〉H23.3.17読了