定食と文学定食と文学
著者:今 柊二
本の雑誌社(2010-11-20)
販売元:Amazon.co.jp
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文豪は定食がお好き? 漱石の朝食、鴎外の味噌煮、林芙美子の肉豆腐……。定食探して本を読む。ゆかりの店に走る。使える「定食文学」ガイド!

新刊案内を見ていて気になった本。
自称定食評論家の著者が、文豪の作品の中に出てくる定食について語り、食している作品です。
本を読んでいると、美味しそうな食べ物の描写が出てくるときってありますよね。
食べてみたいと思っても、なかなか実行には移せませんが、著者は実行しているんですよね。
見たことがあったのは、「千と千尋の神隠し」でハクが千尋に塩むすびを渡し、千尋が大粒の涙をこぼしながら食べていたシーン。著者も書いていましたが、ただ食べると言うだけでなく、生きることそのものを示していたのではと思います。
あと、驚いたのは「たいめいけん」について。
以前、VVV6でも登場したことがあるのですが、「タンポポオムライス」っていうメニューがあるんですよね。どうして「タンポポ」って言うんだろうとテレビを見たときから思っていたんです。それがこの本を読んで解決しました。
伊丹十三監督の「タンポポ」という作品の中で「たいめいけん」のキッチンが撮影で使われたらしく、そこから来ているそうで。その由来が感動しました。
驚いたのは、「ちくわパン」が登場した事!
地下鉄琴似駅の直結のダイエーに「どんぐり」というパン屋さんがあるのですが、そこのちくわパンについて紹介されていました。
私も食べたことがあるよ!「どんぐり」のパンは大好きですよ!
パンの間にちくわが入っていて、穴の中にツナが入ってるんです。とってもおいしいですよ。
しかもJR琴似駅から地下鉄琴似駅へ向かうとか、その間にブックオフがあるとか、余りにも分かるのが何だか嬉しかったり。就活の時によく、そこのブックオフへ行って時間をつぶしてました。本に知っている場所が載っていると嬉しいですね。
そして、著者さん。あまりの定食ラブぶりに、もしや・・・と思ったらやっぱり。
「新知識階級クマグス」で定食クマグスとして登場した方でした。
お〜ここにも共通点?が。いろいろ読んでいて嬉しい本でした。

〈本の雑誌社 2010.11〉H23.3.11読了