
著者:八木沢 里志
小学館(2010-09-07)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
交際を始めて1年になる恋人から、突然、「他の女性と結婚することになった」と告げられた貴子は、深く傷ついて、ただ泣き暮らす毎日を送ることになった。職場恋愛だったために会社も辞めることになった貴子は、恋人と仕事をいっぺんに失うことに。そんなとき叔父のサトルから貴子に電話がかかる。叔父は40代、奥さんの桃子さんに家出され、ひとりで神保町で「森崎書店」という古書店を経営していた。飄々としてつかみどころがなく、親類の間では変人として通っていたサトル叔父、小さい頃は貴子も遊んでもらったこともあったものの、ここ数年は交流はなかった。その叔父からの連絡は、「店に住んで、仕事を手伝って欲しい」というものだった。誰かの救いを求めていた貴子は、叔父の申し出を受け入れて、本の街のど真ん中に住むことになった――。
物語の1年半後を描いた続編小説「桃子さんの帰還」も収録。
ちょっと前に、内藤さんがいいともに出ていたときにこの作品の映画の宣伝をしていらして。そのときから気になっていたのですが、いかんせん積読本が多くてなかなか読めずにいました。
それでも、いつもお邪魔しているブログ様がとても良かったとおっしゃっていたので、読まなければ!と触発されて何とか読了しました。
うん。良かった^^面白かったです。
内容的にはベタな感じもあると思いますが、それが良いです。
でも、貴子の付き合っていた(らしい)彼氏は最低ですね。付き合ってると思ってるんだか思っていないんだか。仕事辞めるときにまた会おうと言ったり、辞めた後も今あいているかと連絡をしたり。自分が何をしているのか分かっているんでしょうか。
そいつ(もはや名前を言わない)が出てくるたびにムカムカしました。そんな奴と関わらなくなって正解だよ。と思いつつも、貴子の好きという気持ちには何となく共感できたりしてもどかしかったです。
それでも、神保町と言う町に住んで古本屋さんに勤めてたくさんの人に出会って、たくさんの本を読んで。貴子は人としても更に大人になって成長したのだと思う。本当に良かった。
叔父さんもいい味出していましたね〜^^内藤さんは合ってるかも。
ひょろっとしていて、見た目は弱そうなのかもだけど、それでも心の中は熱くて姪っ子が大好きな叔父さん。素敵でした。
元彼のところに乗り込んでいったところはスカッとしました。
「桃子さんの帰還」も良かったです。桃子さんの事もちゃんとわかったし、貴子も。良かったね!^^
映画はどこまで描かれているんでしょうか。今更ですが、観てみたくなりました。
〈小学館 2010.9〉H23.2.20読了
この本、めっちゃよかったです!
非日常ものも好きですが、日常を描いている小説は、なんだか安心して読める気がします。
そして、、、ほんとにあの彼氏は最悪(;;
そこできちんと彼との関係を精算できる婚約者の漢気にも感動しましたが。普通結婚まで話が進んだ人との関係を精算するって、すごく勇気いりますよね。
映画も、リアル神保町が覗けるかと思うとすごく気になります。今まで神保町の古本屋とか、なんだか敷居が高くて入りにくいイメージでしたが、ちょっと立ち寄ってみようかな。。。と思えるようになりました。