
著者:宮下 奈都
文藝春秋(2010-11)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
田舎行きに戸惑い、夫とすれ違い、子育てに迷い、恋に胸騒がせる。じんわりと胸にしみてゆく、愛おしい「普通の私」の物語。
こちらも「王様のブランチ」で特集されたので、予約はしてましたが読みたくて読みたくて^^;
そのときに宮下さんを拝見したのですが、とても綺麗な方でした。
何となく、読んでいて梨々子は宮下さんになっていました。
宮下さんは、この物語を「ハッピーエンドの物語のその後」と言っていました。
シンデレラも白雪姫も眠り姫も、最後は王子様と結婚してハッピーエンド。
その後は?って考えると、その表現がとても的確だなと思いました。
自分の事を少なからずもてていたから綺麗だと思っていて、旦那様はとてもかっこよくてかわいい子どもにも恵まれて。
そんな幸せな時間を過ごしていたけど、ある日突然夫がうつ病となり、仕事を辞め、夫の田舎へ引っ越す事になる。
梨々子のことは嫌ではなかったけど、始めはずっと「こんなはずじゃなかった」って思って過ごしているようにしか見えなかった。実際に書かれていたけど、今住んでいる田舎は仮住まいで、いつかは東京へ帰って都会暮らしに戻るんだと。
旦那さんは私が好きだった頃に比べて15キロ太って「こんなはずじゃなかった」
旦那さんは仕事のできる人だったから病気を治して戻ってくれる。
理想を追い求めてすぎているというか、自分の思い通りに行かないと気がすまないと言うか。。。いや、違うか?
でも、夫の病気と向き合って、子どもたちともちゃんと向き合って、私が言うのはおこがましいけど、妻として母親として成長しているのが見えました。
アサヒの存在が、良い方向にいったのかなと思う。
浮気や不倫は絶対にしてはいけないけど、梨々子にとっては必要な時間だったのだと思うし。
でも、いいなぁ〜好きだった芸能人とお茶出来て。(そこ?)
実際にうつ病を患っている人と仕事したことがあるけど、梨々子が言っていた、自分は病気だけど相手はいつも元気だと思ってるっていう雰囲気が凄くよくわかる。
相手は病気だって言うのは分かるけど、ここまで相手のことは見れないのかと思ったことがあったし。
だから、梨々子は旦那さんに対して爆発せずに良く頑張っていると思いました。
達郎がしてくれる些細な事に対して嬉しいとか、感動している姿を見ると、2人はなるべくして夫婦になったんだろうなと思いましたし。
子どものことを呼び出しされても恥ずかしいと思わずに思うように育てているのも良いと思いました。あれはモンスターペアレントではないと思う。
宮下さんの作品は初めて読みましたけど、良かったです。「スコーレNO'4」を数年前に買って積読状態になっているのですが^^;いつか絶対に読もうと思います。(やっぱりいつか^^;)
〈文芸春秋 2010.11〉H23.1.22読了
今日はなんだか苗坊さんと
反対意見が続いちゃいます
私はこの作品ちょっと残念でした。
同じ子育て中の主婦として
梨々子に共感できなかったんです〜
『スコーレNO4』はすごく良いですよ。
ぜひぜひ読んでみてください