謹訳 源氏物語 ニ謹訳 源氏物語 ニ
著者:林 望
販売元:祥伝社
発売日:2010-04-27
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■発売たちまちベストセラー入りの第一巻に続く、待望の第二巻!
原作の『源氏物語』を正確に味わいながら、現代小説を読むようにすらすら読める。「これぞ現代語訳決定版」と大反響。
■全54帖の完全現代語訳、全十巻刊行予定
本シリーズは、すべて書き下ろし。二巻は、末摘花、紅葉賀、花宴、葵、賢木、花散里を収録。
■鹿島茂さん、三浦しをんさん推薦!
「翻訳は『等価』を以て原則とす。厳密な解釈で原文を量り、それを明晰な現代文に移し替えるのである。だが、言うは易く行うは難し。とりわけ『源氏物語』においては、前者を欠いた文学者訳か後者のない学者訳しか存在しなかった。しかし、奇跡は起るものらしい。以後、『林望源氏』こそが唯一無二の現代語訳源氏となるであろう」
――鹿島茂氏
「本書の最後までたどりつくと、もう次巻が待ちどおしくてたまらず、『そうか、源氏物語をリアルタイムで読んでた平安時代のひとたちも、きっとこういう気持ちだったんだな』と実感しました」
――三浦しをん氏

本の更新は久しぶりです。
この本を読むのに、とっても時間がかかりました・・・。
読みやすいとはいえ、ちゃんと理解しないと読み進まないんですよね。
でも、やっぱり分かりやすくて面白かったです。
にしても光源氏はひどい男です!
一体今何歳なんだろうと思ったら、22歳前後のようですが。
顔を見ないで情事を交わして顔を見て、うわ〜って思ったりとか。
相手に負けたくないから女性に近づいたりとか。
紫の上だって、何歳だか分からないけど多分まだ少女のような年齢なんですよ。
なのに、もうそろそろ教えてあげないといけないといって、寝床に忍び込むんですよ。
要は襲ってるんですよ?
なのに、朝に紫の上が源氏に対して今までとてもいい人だったのに、こんな酷い事をする人だったのかと悲観しているところを源氏は能天気にまだ早かったかとか、まだ子どもだとか、そういうことじゃないでしょ!って思うのだけど。
葵の上も可愛そうですね。
そうだ、亡くなるんだったと、読んでいて気付きました。
親の要望により源氏を夫に持ち、でも家には帰らずそこらじゅうの女性と契りを交わし、そんな夫を待つ妻・・・。
源氏が葵の上が自分とあってくれないと嘆いていたけど、自分の胸に聞いてみなさいといいたい。あぁ・・・本当に可哀相。
勝手に恨まれて呪われて苦しんで。読んでいて哀しかったです。
藤壺も可哀相です。
源氏も愛しているなら、そっとしていればいいのに。
子供を産ませてあんなに苦しめて。源氏そっくりの子どもを産み、育てなければいけないなんて、ずっと後悔をし続けなければならないということではないですか。
桐壺院が鈍くてよかったですね。
尼になるんですね〜知らなかった。・・・のか忘れていたのか。
3冊目も来ているんですよねぇ。
読みたいんですけど、意気込んで読まないと読めないので躊躇してます^^;
末摘花―源氏が近寄るも全く姿を見せず、文の返事もしない。源氏が無理矢理近づき事を済ませたのだが、姿を見ると身体は細く、大きな鼻を持ち先が赤くなっていた。
葵の上―源氏の正妻。長い間子宝に恵まれなかったがついに子どもを持つ。しかし、六条御息所の生霊の呪いにかかり長い間苦しんで亡くなる。
藤壷―源氏の子を孕み、良心の呵責に悩む。源氏と瓜二つの子を産み、その悩みは耐えることがない。桐壺院が亡くなり、尼になる。
朧月夜の君―右大臣の子ども。源氏の事を快く思っていない弘徽殿大后に2人でいるところを目撃される。

〈祥伝社 2010.4〉H22.8.22読了