ペンギン・ハイウェイペンギン・ハイウェイ
著者:森見 登美彦
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2010-05-29
おすすめ度:4.5
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主人公のアオヤマ君はとても賢くていつも多忙な少年。歯科医院に勤めるお姉さんがとても気になっている。よく「海辺のカフェ」でチェスをしてる。
アオヤマ君にはウチダ君という友達がいて、川の探検をし、研究を重ねている。
ある日街中にペンギンが大量発生し、アオヤマ君とウチダ君はペンギンについて研究を始める。
アオヤマ君のように頭のいいハタモトさんが、2人に近づいてくる。ハタモトさんも、独自に研究しているものがあるという。

実はモリミーさんの作品は2冊目な私です。
なので、森見さんらしい文章っていうのがまだ分かっていないのですが。
面白かったです。
ファンタジー小説?SF小説という形なのでしょうか。
何だか理論が難しくて、オバカな私は分からないところも多々ありましたけども。
でも、小学生が一緒に研究したり喧嘩したり無茶したり。
ちょっと早い青春小説のように感じました。
にしても、お姉さんは結局何者だったんでしょう^^;よく分からなかった。
FF?のティーダのような、みんなの作り上げた夢・・・みたいな?
記憶も全て作り上げられていたんだものね、お姉さん。それってとても悲しい。
アオヤマ君とウチダ君が川のことやペンギンの事や、死について、自分なりにちゃんと考えて研究しているのが印象的でした。
ネットとか、簡単に得られる情報ではなく、自分でちゃんと考えているっていうところが私は好印象でした。
スズキ君たちの攻撃にも負けずに闘っていた3人だけど、私が1番好きだったのは、アオヤマ君とお父さんとの会話だったりする。
お父さんが、アオヤマ君をちゃんと1人の人として接しているなと思ったし、お父さんの影響を多大に受けて育ったんだなぁと思いました。
年齢にしては頭が良くてかわいくなくて、いけ好かない部分もあるけど^^;
お姉さんのために涙しているのは、子どもらしい可愛さを感じました。
これからアオヤマ君はどう成長していくのでしょう。
楽しみなような、心配なような^^;
でも、最後の文章は切なかったです。
いつの日かまた、逢えると良いね。

〈角川書店 2010.5〉H22.8.9読了