星間商事株式会社社史編纂室
星間商事株式会社社史編纂室
オススメ!
川田幸代は左遷を受けて社史編纂室に勤務している。
星間商事の60年の社史を作るのが目的の部署である。そこには同じく左遷されてきたみっこや矢田、本間課長がいた。
幸代には、誰にも言っていない秘密がある。友人の英里子、実咲と共に同人誌を書き、コミケに参加しているのだ。
ずっとひた隠しにしていた秘密だったが、ひょんなことから本間課長にそれがばれてしまう。
しかも、本間課長まで触発されて小説を書き始めた。
そして社史の方も続行の危機が。
「高度経済成長期の穴」と呼ばれる時期の資料が極端に少なかったのだ。
3人はその時代についてを知るため、社員OBの人間を当たりだす。

ネタバレしてます

面白かった!
もうこれはしをんさんの趣味の世界ではないですか!
というか、しをんさんご自分の話では?^^;
以前「王様のブランチ」に出演されていたときに、取り上げられていたけど、書いていてめちゃくちゃ楽しかった。っていってましたもんね。
だって、段々話が飛躍していってまさか海外の話まで行くとは。ないよね?サリメニって国^^;
そして社史の裏の話をなんとコミケでばら撒くとは!なんと痛快!
私はコミケに行った事はないから分からないけど、1回行ってみたい気もする。
どんな世界観なのかぜひとも見てみたい。
でも、出店となったら、大変なんだなぁ。
なんだかものすごく締め切りに追われているイメージが読んでいて感じました。
コミケの雰囲気がとってもよく分かりました。
30近い年齢って言う部分も出てきて、結婚とか、子育てとか、仕事とか、結構リアルに感じる部分もありました。
私、最近まで結婚したいなぁとか、出会いはないかなぁと思っていたんだけど、それはただ単に今の仕事が辛いから逃げたいと思っていただけなんだと思う。勿論恋愛はしたいけど。それは、キャリアウーマンにも主婦にも失礼な考えだと思う。前にテレビでやってた。恋愛をしたいと思うときは自分が弱いときだって。本当にそうですよ。
でも、今は充電が満タンなので頑張れてるからそう思わなくなってきたけど。
幸代と洋平の関係、私は好きだったけどな。
お互いのやりたいことを、お互いに容認しているし。2人の間の空気とかいいなぁと思った。
でも、確かにずーっとこの関係のままっていうのはちょっと辛いかもしれないけど…。
私も、自分の好きなものを否定されたくないので、洋平のような人と出会いたいです。相手の好きなものも、よく思わなくても放っておくように私もします^^;
実咲のように、自分の生きがいを捨ててまで、結婚とか、安定を求めたくないから。(実咲の考え方は徐々に変わっていくのかもしれないけど)
私はあんまり相手に干渉しないと思うので、彼がどんな趣味を持ってても多分大丈夫だと思います。(多分・・・)
面白かったけど、微妙に気になる点もあって…
脅迫状を送ったのは結局誰だったのか?とか(専務?)
でもでも、面白かったことには変わりはないのでー。
私は好きです^^

〈筑摩書房 2009.7〉H21.9.20読了