スノーフレーク
スノーフレーク
オススメ!
函館に住む高校三年生の真乃。
東京の大学に進学が決まった彼女の前に、小学生のときに死んでしまった幼なじみ・速人によく似た青年が現れた。
それから真乃の回りでは不思議なことが起きはじめ――

ネタバレしてます

舞台は北海道っていうだけで、勝手に親近感を持つ私・・・^^;
でも、函館は中学の修学旅行で1回行ったきりだから馴染みの所ではないのだが、まずその部分でぐいっと引き寄せられて。
最初、読んでいった雰囲気では、甘酸っぱい感じなのかしらと思っていたら、だんだんミステリ要素が出てきて、速人は生きていると私もだんだん思ってきました。
真乃と速人と亨。かつて幼馴染だった3人の微妙な三角関係。
それが、亡くなってからもずっと続いていて、死体があがらないから無謀な期待も持ったまま、6年を過ごしていて。
周りから見ればとてももどかしくて切なくて、何も言う言葉が見つからないだろうなぁ。と思ったり。
でも、真乃はとってもいい子で、人望も厚くて、性格は違えど同じように心配をしてくれる琴美とシーコという友達がいて。
恵まれているじゃないかとも思った。
でも1番辛かったのは真乃ではなくて、きっと亨だったんだろうな〜
真相が分かっていくにつれて、大きくなるにつれて遠くへ行ったと思っていた亨が実は…って、分かったとき、かわいそうで、でも、とっても男らしい人なんだと感じた。小学生のときのことも、受験に追われているのに彼がとった行動も。
最後は感動してしまいました。青年は、多分悪くなくて、被害者なんだ。
最初に罪を犯したあの2人が悪いのだと思う。
すべてが解決したとき、良かったなと思った。そして、きっと最初からお互い好きだったんだから、もう素直に付き合っちゃえとも思いました。いいな、そこらへんは青春っぽくて。
でも、スノードロップは聴いたことがあったけど、スノーフレークは知らなかったです。写真、見てみます。

〈角川書店 2009.2〉H21.9.17読了