
三匹のおっさん
オススメ!
<第一話>
清田清一は定年退職し、ゲームセンターの嘱託職員として働く事になった。息子夫婦は2階に住み、二世帯住宅である。定年祝いを兼ね、家族全員で食卓を囲む事になった。清一は剣道の師範でもあったが生徒がいなくなり、道場は閉じている。息子夫婦は清一を労いつつ、道場を壊してピアノ教室を建てたいと言い出した。それからは嘱託の雰囲気は悪くなり、清一は幼馴染の立花重雄の店「よいどれ鯨」へ向かう事に。もう一人の幼馴染、有村則夫と3人で飲んでいた。次の日、重雄が「三匹のおっさん」で私設ボランティアをしないかと誘う。2人は乗った。
<第二話>
この界隈で痴漢騒動が起きているらしい。それもかなり酷い強姦被害を受けているのだという。三匹は町内の見回りを始める。裕希は一緒に参加したいと思っているのだが、三匹はそれを認めない。裕希なりに見回りを始めた。裕希は公園で、女性用の自転車が不自然に倒れているのを発見する。
<第三話>
裕希は友達と一緒にファミレスにいるときに、則夫の娘、早苗に声をかけられる。2人でファストフード店へ行き、話をしていた。裕希が清一の服を見立てるようになり、則夫が羨ましがっていると言う。それを口実に、裕希は早苗と出かける予定を取り付けた。2人でショッピングをしていた時、重雄の妻、登美子を見かける。かなりおしゃれをしているようで、しかも隣にいたのは重雄ではない男性だった。
<第四話>
かつて道場で清一に指導を受けていた工藤昴がやってきた。中学で飼育係をしており、最近動物を虐待する人間がいるのだという。飼育は続けたいのだが教師側が動物園へ預けてしまおうと考えているので、話をしてほしいという。
<第五話>
早苗の買い物に付き合っていた裕希は早苗の同級生だと言う富永潤子と鉢合わせる。悪気はないらしいのだが、相手の気持ちを考えず思ったことを喋ってしまう。その時は逃げおおせたものの、次の日、裕希を紹介して欲しいと潤子に頼まれる。断りきれなかった早苗は裕希に潤子とあって欲しいと連絡を入れる。
<第六話>
息子夫婦が騒いでいる。駆け込んできた裕希の話によると、母親の貴子が旦那への相談もなく70万の空気清浄機を買ってきたらしい。その話をきき、芳江は友人が悪徳商法に引っかかっているようだから探りを入れて欲しいと頼まれる。
面白かった~!!
おっさんたちかっこいいよ。それぞれとっても素敵。
60歳なんて若いよね。今時期本当におじいさんとは言えないと思います。
特にこの3人は素敵です。悪い事をしたら他人だろうが何だろうがちゃんと叱る。注意する。それがどんな年代でも。
カッコイイですよね。そういう人、少なくなってると思います。
最初、清一はかわいそうだなと思いましたけど、孫には恵まれましたね。
あのバカ夫婦から(おっと、失礼)よくあんな気遣いのできる子が生まれたなぁ。
でも、あの奥さんみたいな感じにならないように、私も気をつけよう。
有閑マダムにはなる気はないけど、頼りないし。
せめて子どもに見下されないような親に^^;
裕希は最初は生意気だなと思ったけど、バイトをしている理由とか、女の子に対する気遣いとか、本当に大人~と思いました。
見習わなければ。
早苗もとっても可愛いです。
所帯じみてる感じと、カロリーとか痩せるお茶とか気にしているのがちゃんと若い子って感じが上手くバランスが取れてる感じがしたー。
やっぱりおっさんが主役でも甘々な感じがあるのが有川さんですよね。
5話の最後がとっても可愛らしかったです。
清一と裕希のトークも面白いけど、則夫と裕希のトークも好き^^
そして挿絵!とっても可愛かったです。
縁側で清一と裕希がファッションについてギャーギャー言ってる絵とか。1番のお気に入りは2話が終わった後の則夫の絵です。思わず「ぷっ」と笑ってしまいました。
〈文芸春秋 2009.3〉H21.8.12読了
60歳って若いですよね。
しかも「悪いことは悪い」と叱ってくれて、弱い人には優しい。
三人ともカッコ良かったですね。
挿絵も可愛くて、思わず手に取ってしまいますよね。