夏のくじら
夏のくじら
都会から高知にやってきた大学生・篤史は、従兄弟の多郎から強引に本場・よさこい祭りに誘われる。
衣装、振り付け、地方車、鳴子。
六年ぶりに復活する町内会チームは、どこよりも熱い。
南国高知、真夏の風は、空から海へと吹き抜ける。
一途な思いを秘めて、踊る青春群像。

この本を最初に読み始めた頃(って昨日だけど)心が擦れていたので、「思春期真っ盛りの男の子が4年前に数回しかあった事のない子を追っかけて、遠くの大学になんてこないだろ。けっ。」なんて、思ってました(ごめんなさい、心の汚いオバちゃんで^^;)
始めはしぶしぶよさこいの練習をしていた篤史だけど、なんだかかっこよくなったじゃないの。
本番に踊っているのが目に浮かぶようでした。
カジさんは最初何者なのかと思いましたが、亡くなったお父さんのために、思う事がたくさんあったんでしょうね。かっこいいんだろうなぁ^^
篤史の思い人も、何だか推理していくのが面白かったです。
ラストがよさこいと探していた女の子の事といろいろあって、どちらもちょっと浅い感じだったのがもったいなかったなと思います。
ちゃんと再会できて、安心はしたのですが。
そして、すみません。
私、5年位前まで札幌のYOSAKOIは札幌が発祥の地だと思っていました。
高知の人に、きっと怒られますね。
とはいっても、札幌のYOSAKOIソーランは見たことがないんですけどね、生では。
交通規制が厳しいし人が多すぎて。人ごみがダメなので^^;
でも、仲間とひとつの事をやり遂げるって、素敵ですよね。
何だか元気を貰いました。

〈文芸春秋 2008.8〉H21.2.25読了