薄妃の恋―僕僕先生
薄妃の恋―僕僕先生

さあ、ボクについてくることだ。この世界、二人で旅するには十分広い——。
大人気作『僕僕先生』から二年、あの超キュートな美少女仙人が帰ってきた!
彼女と再び旅に出た気弱な弟子の王弁は、小生意気だけど憎めない先生の心がわかるようで、わからないようで……。
唐代の中国を舞台に、世界のホロ苦さと愛しさを奇想豊かに描くロードノベル。
愉快な妖怪の仲間も増え、さらに好調なシリーズ第二弾!
「羊羹比賽」王弁、料理勝負に出る
王弁がなぜか料理に挑戦する事に。そこで師弟関係にありながらけんかばかりしている2人を見かける。
「陽児雷児」雷神の子、友を得る
普通ならば出会うことのなかった雷の子と人間の友達が出会った。
「飄飄薄妃」王弁、熱愛現場を目撃する
薄妃が人間に恋をした。2人は惹かれあっていたが、薄妃は人間ではない。男性に死相が出ていた。
「健忘収支」王弁、女神の厠で妙薬を探す
薬屋の主人がある日失踪し、戻ってきた時には全ての記憶を失っていた。彼を元通りにする薬はあるのか。
「黒髪黒卵」僕僕、異界の剣を仇討ちに貸し出す
王達は黒卵という漢人によって父親を殺され、6年たった今でも悪夢を見る。妻の鶉も心配していた。ある日僕僕の翳した剣を見たことで、その剣で仇討ちをする事を決意する。
「奪心之歌」僕僕、歌姫にはまる
王弁が体調を崩し、珍しく料理を作ってくれるという。しかし僕僕は一向に現れない。外で聞こえる綺麗な歌声に惹かれていた。

久しぶりの続編。相変わらずですね、この2人。可愛らしいです^^
王弁はぐうたらな子でしたけど、5年で逞しく成長してましたよ。
僕僕だって、きっと色々言ってるけど認めていると思うな。
いろんな出来事がありましたが、どの作品も登場する人々が素敵です。
相手に対する強い思いとか、信頼とか。
好きなのは「陽児雷児」です^^雷の子と人間の子が可愛らしかったです。雷の子は人の子を迷惑がっていたり、仕方なく付き合ってるって言い方をしてるんですけど、実は会う事を楽しみにしてるんですよね。
可愛かったなぁ。
筆者プロフィールのところに次は登場人物を旅させようか考えて癒される毎日って、書かれていたので、きっと第3弾も出ますね^^
王弁の恋は実るのか。楽しみです。

〈新潮社 2008.9〉H20.12.10読了