ホテルジューシーホテルジューシー
著者:坂木 司
販売元:角川書店
発売日:2007-09
おすすめ度:4.0
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「ホテルジューシー」卒業旅行の資金をためるため、夏休み中沖縄の民宿でアルバイトをする事になった浩美。行った先はとてもいいところだったのだが、那覇のホテルに助っ人に行ってほしいといわれる。そこには頼りないオーナー代理がいた。バイトを始めてすぐに、山本さんという一人の男性が宿泊に来る。
「越境者」浩美の苦手な人種、ギャルが泊まりに来た。ユリとアヤという未成年の女の子たち。しゃべり方も態度も気に入らなかったが、何だか気になる。浩美が二人を目撃した時、ナンパされていたときで、アヤは男性に思いもかけない言葉をかける。
「等価交換」田中という骨董品販売の男性が宿泊にやってきた。5日泊まる予定だったが、一時地方へ買い付けに行くという。その間、ホテルに外国人からのクレームが相次ぐ。
「嵐の中の旅人たち」沖縄に台風が上陸した。宿泊したお客達も足止めを食らっている。3人の宿泊客の中に一人浮き足立っている人がいた。沖縄で友人が出来、この嵐の中、遺跡に連れて行ってもらえると浮かれていた。
「トモダチ・プライス」浩美はヤスエという女性と出会う。彼女は沖縄の魅力に惹かれ、お店を開いているのだという。しかし、浩美はヤスエの考えに疑問を持つ。
「≠(同じじゃない)」あと10日で沖縄を出ようと思っているが、オーナー代理に切り出せない。そんな時、老夫婦が宿泊にやってくる。とても仲のいい夫婦だったが、数日後、浩美は思わぬ光景を目にする。

「シンデレラ・ティース」の姉妹編です。ずっと読みたかったんだけど、図書館になかなか入らなくて、読めずにいました^^;
先日入っていたのを発見し、即予約です。ありがとうございます。
ヒロちゃんは強いね。めげないし。
いきなり飛ばされたバイト先、昼夜で性格がコロッと変わるオーナー代理に、料理上手の比嘉さん、センばあクメばあというおばあちゃん従業員。
やっていけるのかなぁと、普通は不安に思うよ。浩美も最初はそう思っていたけど、立ち回りがうまいです。
だけど、自分の意見は正しいと思っていて、それをねじまげないところはずっと気になってました。
ずっと自分を犠牲にして頑張ってきて、だからそういう性格になってしまったのかもしれないけど。
最後の久保田夫婦の所は最後のほうまで気付かなかったもんね。安城オーナー代理が言わなければ、きっと気付かないままだったと思う。
言い方はかなりきつかったけど。
最後は良かったねって思ったけどね。
オーナー代理と再び出会うことがあるのかな。

〈角川書店 2007.9〉H20.11.25読了