ロミオの青い空 (竹書房文庫―世界名作劇場)
ロミオの青い空 (竹書房文庫―世界名作劇場)

家族のため人買いルイニに買われミラノで煙突掃除夫となったロミオ。
想像以上に厳しい生活に耐えられるのは、親友アルフレドとの誓いと煙突の先の青空があるから—。
やがて、不良グループ「狼団」から煙突掃除の少年達を守るため「黒い兄弟」が結成された。
少年同士の熱き友情は『世界名作劇場』の伝説となった。

アニメのノベライズ本です。世界名作劇場の文庫版は何冊か出ています。
私は何作か見ていますが、「ロミオの青い空」が1番好きです。放送されたのは1995年。13年前か〜。
原作の「黒い兄弟」も読みました。
登場人物はフィクションですが、煙突掃除夫として奴隷のように働かされていた子ども達がいた事は事実なんですよね。
肺に煤がたまり、食べ物もろくに与えてもらえず、死んでしまった子どももたくさんいたと言います。
そういう史実があったと言う事を忘れてはいけないと思うし、そういう子ども達を作ってはいけないと、思わせてくれる重い作品だと思います。
でも、出てくる子ども達はみんな明るくて前向き。
主人公のロミオも前向きで挫けず、明るいとってもいい子です。
原作ではジョルジョという名前なのですが、多分日本人には聞きなれない名前だからアニメでは変わったのかな。
先の見えない不安もたくさんあるのに、周りを明るくしてくれる。博識のアルフレドも、病弱なアンジェレッタも、強気なビアンカもみんなロミオの事が好きで、信頼できる仲間だと思える、そんな子。
ノベライズ本はやっぱりアニメを見ていないと分かりにくい所もあって入り込みにくかったけど、やっぱり素敵な作品でした。
世界名作劇場の中でも放送回数が少なかったらしいですが、それでも心に残る作品でした。
アルフレドとロミオの友情は、好きだったなぁ〜。
主題歌も好きでした。この文庫、主題歌とエンディングの収録されているCD付きなんです。だからこの作品が文庫化されるのをずっと待っていて、発売された時に速攻で買ったんです。
のわりに、読んだのは4年後だったけど^^;

〈竹書房 2004.7〉H20.11.14読了