
波打ち際の蛍
川本麻由はある出来事をきっかけに仕事を辞め、カウンセラーの相談室に通うようになった。
そこでであった植村蛍という、一回り近く年上の男性に出会う。
かつて付き合っていた男性によって傷つけられた心を、蛍は少しずつ癒してくれた。
しかし、麻由は心の距離を感じていた。
久しぶりに読みました、島本さんの作品。
島本さんらしいという言い方はなんですが、そんな感じ。
やっぱりダメ男が登場しましたね…。DVはダメですよ、DVは。
関口の人柄があまり登場しなかったので、詳しくは分かりませんが、私は麻由のような形までとってまで傍にいてほしいとは思わない。と思う。
蛍は懐の広いというか、あったかくて、麻由を本当に大事にしているよね。
2人は一緒になって、2人とも幸せになってほしいなぁと思うのだけど。
ただ、私も前に付き合っていた人と2人でしかも誕生日に出かけるって言うのは信じられないですけど。
私は別れたら記憶を抹消する人間なので^^;
麻由の感情はじれったいと思うところもあったけど、納得できる所もたくさんあった。
自分が悪いと思っていなくても、相手に言われたら理不尽だと思っても納得してしまう所、あるから。
自分が悪かったんだって、思っちゃうんですよね。
何とかしなきゃいけないと思うんですが。
だから、麻由もそういう性格を克服してほしいなぁと思いました。
〈角川書店 2008.7〉H20.10.28読了
麻由、信じられないくらい臆病でしたが、DVってこんな風に人を傷つけるんだろうなって思い怖くなりました。
蛍、ちょっと頼りないですけど、お互い相手の弱さをわかってるから、この先きっとうまく行くんじゃないかなって。期待できるラストでした。