俺が俺に殺されて (ノン・ノベル 830)
俺が俺に殺されて (ノン・ノベル 830)

俺は絞殺された。よりによって世界で一番嫌いな男、バイト先のバーのマスター・別所にだ。
だが、なぜか俺の魂は昇天せず、よりによって別所の体に飛び込んでしまった。
俺は自分を殺した罪で捕まってしまう!?そんな不条理な!
俺の死体を呆然と見つめる俺。
しかしその頃、俺を追い込むもう一つの殺人が起きていた。
その容疑者が別所なのだ。
別所のアリバイを証明すれば俺は殺人で捕まってしまうし、結局真犯人を見つける以外には窮地を脱する道はない。
果たして俺は俺を救えるのか?
「小説推理」新人賞受賞の新鋭が挑む、傑作絶対絶命・無理難題ミステリ。

長編小説第2弾。蒼井さんです。
本当に設定が凄いです。発想が凄いですよ。
英次はマスター・別所に何故か殺される。バイトを始めて数ヶ月。殺される理由は思い浮かばない。
自分よりも倍以上の体型になって動く事も始めは大変だった英次は事件解決に乗り出します。
でも、事件が解決しても、自分は元の身体に戻れるのかといったら、その保証もないというあまりにも不運な状態に陥ります。
一体どんな展開になるのかと思いきや…
またシュールですね。
この展開に、はまってしまうんですよねぇ。
そろそろ蒼井さんの短編も読みたくなりました。

〈祥伝社 2007.6〉H20.10.19読了