百瀬、こっちを向いて。

オススメ!
「百瀬、こっちを向いて」
大学卒業を間近に控え、故郷に少しの間戻ることにした。
そこで、偶然神林先輩に再会する。
かつての憧れだった宮崎先輩の彼女、今は妻となっている人だ。
先輩に初めて会った、高校時代を語り合う。
「なみうちぎわ」
餅月姫子はある事故のせいで、5年間寝たきりだった。
5年経ち、気付かぬうちに21歳になっていた姫子は目を覚ました。
そこには家族と、当時12歳だった灰谷小太郎が5年分成長して側にいた。
「キャベツ畑に彼の声」
小林久里子は叔父の紹介で「テープおこし」のアルバイトをしている。
国語の授業で担任の本田先生が薦めた本を探していると、北川誠二という作家が目に入った。
数日後、その作家の対談したテープが届いた。
その声は、久里子の知っている、好きな声だった。
「小梅が通る」
春日井柚木は美しい容姿のせいで友人だと思っていた人物に傷つけられた。
それ以来、ブスメイクを施し、日々生活している。
平穏な生活を送っていたが、山本寛太が現れてから、その生活は変わっていった。

中田さんの作品、アンソロジーで「百瀬、こっちを向いて」「なみうちぎわ」を読んでから気になっている作家さんでした。
他2作も、好きです!
登場する人みんな純粋で、可愛らしくって。
こんな恋がしたいなって思わせてくれました。
全体的に、ほわっとした感じ。
ふんわりした雰囲気が漂っているような・・・。
こういう物語、好きだなぁ。
淡い切ない恋。もっと、作品かいてほしいです。
…ところで、中田永一=乙一説がありますが、本当なのでしょうか…。

〈祥伝社 2008.5〉H20.8.20読了