占い師はお昼寝中 (創元推理文庫)

渋谷のおんぼろビルにある「霊感占い所」には、今日も怪異な現象に悩むお客さんがやって来る。
彼らの相談に応えて占い師の口から飛び出すのは、三度狐に水溶霊と、珍奇な妖怪の名前ばかり。
それらは全部インチキだが、しかし彼の「ご託宣」はいつも見事に怪異の裏に隠された真実を突く。
霊感は無いが推理は鋭い辰寅叔父の、昼寝と謎解きの日常を描いた心優しき安楽椅子探偵連作集。
「三度狐」一流企業に勤める男性が、「霊感占い所」にやってきた。ゴルフクラブ1本と実用書3冊がなくなってしまったのだという。
「水溶霊」スーツの似合う、綺麗な女性がポルダーガイストに遭っていると相談にやってきた。彼女の化粧品と、台所が被害にあったのだという。
「写りたがりの幽霊」大学生の男性が相談にやってきた。サークルで撮った写真に霊が写っていたのだという。
「ゆきだるまロンド」下町の主婦が相談にやってくる。自分のドッペルゲンガーが現れたというのだ。
「占い師は外出中」叔父の辰寅が外出中、2人の老人がやってきた。血みどろの幽霊が現れたのだという。
「壁抜け大入道」小学生の男の子が助けを求めてやってきた。父親の働く工場で現金が盗まれたという。それに霊が絡んでいるというのだ。

てっきり猫丸先輩シリーズかと思いきや、違いましたねぇ。
ぐうたらでほっといたらひたすら寝ている叔父の元へやってきた美衣子。
叔父の職業は占い師。霊感はまったくなく、嘘ばっかり。
でも頭の回転が早くて不思議な出来事を解決する、凄い?人。
好奇心旺盛な美衣子がいたくなるのも分かる。
この場所へやってくる「お客さま」の事件も、叔父さんの推理も面白いもんね。
この作品はシリーズ化されているのかな。
どんどん読んでいこうと思います。

〈東京創元社 1996.6
       2000.7〉H20.5.22読了