もえない―Incombustibles

クラスメートの杉山が死に、僕の名前を彫り込んだプレートを遺していった。
古い手紙には「友人の姫野に、山岸小夜子という女と関わらないよう伝えてほしい」という伝言が。
しかし、その山岸もまた死んでしまったらしい。
不可解な事件に否応なく巻き込まれてゆく僕は、ある時期から自分の記憶に曖昧な部分があることに気づき始める。
そして今度は、僕の目前で事件が―。

久しぶりの森さんです。最新刊が出ていて、シリーズものではないと知り、読みました。
最初はどういう展開になるのか全く読めず、読み進めるのに時間がかかったのですが、事件が発生してからは一気読みでした。
まさかあんな展開になるとは・・・。
そして主人公にあんな秘密があったとは。
何だか途中から主人公が変だなと思い始めていたんです。
もしや二重人格?と思うくらい。主人公の友人の姫野も心配していましたし。
同じクラスだけど、あまり会話のした事のない杉山の葬儀へ行った淵田。
葬儀へ行ってからというもの、杉山の死の真相を知ろうとする。
そして、自分の中に不思議な感覚が芽生え始めるんですよね。
それがなんなのか、読んでいる側はとっても気になるんですけど、どういう展開になるのか全くつかめなくて^^;
でも、最後は納得。あ〜だからか。って思えます。
面白かったです。

〈角川書店 2007.12〉H20.3.26読了