つくもがみ貸します

お江戸の片隅、お紅と清次の姉弟二人で切り盛りする、小さなお店「出雲屋」
鍋、釜、布団にふんどしまで、何でも貸し出す出雲屋ですが、よそにはないような、ちょっと妙な品も混じっているようで…。
彼らは、生まれて百年を経て、つくもがみという妖怪に化した古道具。
気位も高く、いたずら好きでおせっかいな妖怪たちは、今日もせっせと、出雲屋を引っ掻き回すのでありました。
ほろりと切なく、ふんわり暖かい。畠中ワールド、待望の最新作。

・・・いや〜良いですね!
畠中さんの作品は本当に好きですわ。
妖たちが可愛らしいです。
私は姉弟と妖たちが普通に一緒に生活しているのかと思っていましたが、人間と会話はしちゃだめなんですね。
それもまたひねくれててかわいいですが。
お姉ちゃんが蘇芳にこだわっている理由が途中で分かりますが、弟の気持ちに私は味方しました^^
最後が良かったですね。こうなってほしかったんです。
なので、良かったです。
にしても。
佐太郎は調子が良いですよね〜。
私はダメだな。人によっては、その人懐っこさに許しちゃうのかもしれないけど。
だから、最後のお紅の行動はきゅんとしてしまいました。
…ふふふ(狂)また妄想が走る。
お紅と清次はあの二人で、佐太郎はあの人だな。

〈角川書店 2007.9〉H20.2.15読了