ロマンス小説の七日間 (角川文庫)

オススメ!
あかりは海外ロマンス小説の翻訳を生業とする、二十八歳の独身女性。
ボーイフレンドの神名と半同棲中だ。
中世騎士と女領主の恋物語を依頼され、歯も浮きまくる翻訳に奮闘しているところへ、会社を突然辞めた神名が帰宅する。
不可解な彼の言動に困惑するあかりは、思わず自分のささくれ立つ気持ちを小説の主人公たちにぶつけてしまう。
原作を離れ、どんどん創作されるストーリー。
現実は小説に、小説は現実に、二つの物語は互いに影響を及ぼし、やがてとんでもない展開に!

最近異常に本を読んでおります…。
この作品、出たばっかりの頃に買ってずっと積読してました。
面白かったですね〜さすがしをんさん。
私はハーレクイン小説は読んだ事がないんですが、こういうストーリーなんだろうな〜。歯が浮くような台詞があってさ、最後はハッピーエンド。っていう。
でも、ずっと同じようなストーリーを翻訳しているわけだから、ちょっと変えてみたいと思う願望って何となく気持ちがわかるな。
実際の翻訳家の方はそんな事はしませんって、しをんさんがあとがきでおっしゃっていますが^^;
あかりの心情とか、まんましをんさんじゃないか!?って思ったのは私だけではないはず。
男性の体毛の描写がリアルすぎるなんて、しをんさん好みの男性だしさ。
そして私は、多分体毛についてリアルに書かれていたら引きます^^;
そしてあかりの翻訳したロマンス小説のストーリーは嫌いではないです。
思いっきり方向が変わったときは「え!?」って思ったけど。
あのラストも嫌いではなかったです。
そして、あかりと神名の関係も好きです。
神名のような彼氏、私は良いと思います。
定職についてないのだけ嫌ですけど…
ぶっとんだ性格だけど、飽きる事はなさそうだし、料理は上手いし、結構良い奴そうですし。
2人のラストも好きでした。

〈角川書店 2003.11〉H20.2.1読了