天国は待ってくれる

東京・築地。
宏樹は父親に連れられ、この地へ引っ越してきた。
そこで、武志と薫というクラスメートと仲良くなり、3人は親友となる。
「3人は聖なる三角形」だと、永遠の友情を誓う。
そして時は過ぎ、3人はそれぞれの仕事に就き、会う事は少なくなった。
武志は突然、薫にプロポーズをする。

ややネタバレありです

2月に公開された「天国は待ってくれる」の原作。
本が出版される前に映画がクランクインするという異例の試みが行われた作品です。
岡田さんが、主役の3人はこの3人以外だったら映画はやらない!っていったそうです。
確かに、イメージにピッタリな3人でした。
イノッチと清木場俊介さん、岡本綾さん。
映画は凄く良かったんです^^私は大好きな作品でした。
で、原作ですが・・・。
宏樹と薫が、武志との3人の事についてをずっと語っているっていう話の流れなんですが、口調がどうも好きになれませんでしたね^^;
映画のイメージとは違っちゃいました。私の中で。
とってもベタな、でも素敵な友情関係を、映画の中で見たんですよね。
原作で多少、人の裏側に隠れる醜い部分も書かれていて、ちょっと悲しくなりました^^;
あとは、最後の最後ですね。
息子の名前は入れないでほしかったなぁ・・・と思いましたねぇ。
映画では出なかったんですよ。
そうだったらいいなぁとは思ったんですけど、言葉になっちゃうのが嫌でした。
本の締めとしては必要だったんですけど。。。
子供がそんな素晴らしい人の名前を受け継ぐって言うのは、聞いたらどう思うのかなぁ。嬉しいのかな、辛いのかなとか、余計な事を考えちゃいました。
いいなぁと思ったのは、映画は本当に細部まで表現されていた事ですね。
薫と宏樹が銀座で偶然会って、薫が酔っ払いにぶつかりそうになった時、宏樹がさっとかばったのよね。
映画では薫が本当に嬉しそうにしてたんだ。凄く印象的だった。原作にもあったんだね。
武志はどうしてプロポーズをしたのか。
映画のところにも書いたけど、やっぱりただ単純に3人で一緒にいたかったからなんじゃないのかなぁ。
薫の事が好きなのはもちろんだけど、宏樹の事も好きだったから。
と、私は思いました。
あと、武志が間違えた「しんゆう」の漢字、好きです。
「真友」って、どこかで使ってみようかな^^

〈幻冬舎 2006.12〉H19.3.9読了