風が強く吹いている

オススメ!
箱根の山は蜃気楼ではない。
襷をつないで上っていける、俺たちなら。
才能に恵まれ、走ることを愛しながら走ることから見放されかけていた清瀬灰二と蔵原走。
奇跡のような出会いから、二人は無謀にも陸上とかけ離れていた者と箱根駅伝に挑む。
ハイジ、走、ムサ、ニコチャン、キング、ジョータ、ジョージ、王子、ユキ、神堂の、たった十人で。
それぞれの「頂点」をめざして…。
長距離を走る(=生きる)ために必要な真の「強さ」とは!?

テーマにあるものが箱根駅伝だと知って、読むのをためらっていました。
箱根フリークの私は、いい加減に箱根駅伝が書かれている作品は読みたくないと思ったんです。失礼ですけど。
「格闘する者に○」とか、いい加減ではないけど、この就活はありえないだろうって思ったので、箱根もこんな感じで書かれていたら嫌だなぁと思っていました。
最初は走と同様、甘いって思って読んでました。予選会の所までは。
私は予選会もいつも見てます。
去年の予選会でたったの43秒差で9位以内に入れず、今年挽回を目指していたのに、たった1秒差で箱根に出場できなかった大学を見たんです。
一人ひとりが自分のせいだと言って悔やみ、また来年まで長い1年を過ごさなければならないという過酷な状況を見たから、やっぱり予選会の部分まで読んでもうーん。って思っちゃったんですよね。
本当の箱根の辛さは、こんなもんじゃないだろうなぁって。
私が走ったことがあるわけじゃないのに、生意気ですが。
でも、本戦の箱根駅伝の章はドキドキしながら読みました。
全くありえないとは言えないストーリーだと思います。
タイムとか、雰囲気とか。
選手が20キロ以上を走ってる時、こんなことを考えてたら面白いかも。とか。
私も凄く詳しいわけじゃないですけど、ものすっごい引き込まれました。
最後は無事に走りぬいてくれ!って思いながら読んでました。
しをんさん、ごめんなさい^^;面白かったです。
大東文化大と法政大の方に取材したらしいですね。
凄く駅伝の事が細かく書かれていて、勉強になりました。
やっぱりハイジと走が素敵です。
それぞれ走ることを止める事は出来ないのに、壁が立ちふさがる。
それを乗り越えようとしてる2人がとても素敵でした。かっこよかったです。
これから箱根が始まる、今時期に読んでよかったと思います。

今年の箱根はバイトで見れなかったんですよね〜全く。
私は個人的に法政大学と亜細亜大学を応援してるんです。毎年。
法政大学にいた選手でとても好きな選手がいたんです。
その方が花の2区を走っていたのですが、怪我によって棄権してしまったんですよね。
私、そのシーンを見て凄く泣いちゃいました。
だから、法政はずっと応援してます。
そしたら、今年は総合優勝が亜細亜大学、復路優勝が法政大学だったので驚きました。
嬉しかったんですけど、見たかった〜!!って、今でも悔やんでいます。
来年も是非是非活躍を期待しています。
あと注目は順天堂大学の5区ですよね。
5区を走る方は私と同い年なので来年は最後の駅伝。去年に9人抜き(だったかな?)で区間新記録を樹立。
今年も往路を優勝に導いた方なんです。主将だというし、楽しみです^^
あとは去年まで4連覇していて、全日本で優勝した駒澤大学も気になるし、今年こそはシード権を早稲田大学にとってほしいですよね。渡辺監督だし。
あ、中央大のエースも気になるし、予選会で拓殖大学に1秒差で箱根を勝ち取った国士舘大学も頑張っていただきたい。
言ってたらきりないですね^^;
この作品を読んで、箱根をたくさんの方にみてほしいなぁと思います。

〈新潮社 2006.9〉H18.11.15読了