アコギなのかリッパなのか

21歳の大学生・佐倉聖は腹違いの弟を養うため、元大物国会議員・大堂剛の事務所に事務員として勤めている。
ここに持ち込まれるのは、大堂の弟子にあたる議員からの様々な問題。
飼い猫の毛の色が変わる謎、後援会幹部が何者かに殴打された事件の始末、宗教団体へ入信の秘書が寄進した絵画の奪還…
などの厄介ごとに関わった聖は、元不良の負けん気と機転の利く頭で、センセイ方顔負けの“解決”を成しとげてしまうのであった―。
昔は不良だった事務員が、元大物代議士のもとに持ち込まれる陳情、難題、要望から、その裏にある日常の謎を解決する現代ミステリー。

畠中さん2冊目です。
「しゃばけ」しか読んでいなかったので、いきなり政治の話になるとは思ってませんでした^^;
内容が堅くて、専門用語も出てきて、分かりにくい部分もなくはなかったけど、事務員の聖目線なのが良かったかも。面白く読みました。
絶対に堅気の仕事について、政治の世界には関わらない生活を送ろう。と、聖は誓っているけれど、どうなんだろうな。結局この世界にいちゃう気もする^^
国会議員をオヤジ呼ばわりして調査することが出来る人なんて、聖くらいだもんね。
政治家って、みんなこんな感じなのかしら^^;身近に感じないから何ともいえないけど、オヤジは良いキャラでしたね〜。
聖は苦労しそうだ。ただの事務員なのに、出張によく駆り出されていて、可哀相。
でも、ちゃんと弟が成人するまで養っていくって思っているのは素晴らしいよね。応援したくなります。
この作品、シリーズでも面白そう。
弟の拓君の話も、これから出てきてほしいな〜。

〈実業之日本社 2006.1〉H18.11.5読了