コッペリア

オススメ!
父親に捨てられた過去を持つ聖子。
父親が自慢できるような子供ではいたくないと思っていた。
現在は小さな劇団で、女優をしている。
小野寺了は、両親を幼い時に失い、親戚の夫婦に引き取られた。
了は成長していくにつれ、人形に魅了されていく。そして人形に恋をした。作者は如月まゆら。
その人形は、天才作家の手で破壊されてしまう。
修復を進める僕の目の前に、人形に行き写しの女優・聖が現れた。

加納さんの作品、コンプリートです^^やったねぇ。
この作品は、加納さんにとっては初の長編小説らしい。
確かに今までは連作短編集が多いよね。
長編も、私は好きだ〜と思いました。加納さんの作品は、私と相性が良いみたい^^
段々物語は進んでいくんだけど、何が始まるのかわからないもどかしさ。
そして、何かが始まったんだけど、「え!?どういうこと?」と思ってしまって、唖然としてしまいました。
他の方の感想で、
「誰のことを書いているのかわからなくなった時点で、作者の勝ち」と書いている人がいました。
う〜ん・・・なるほど。って思いました。
第3章に入って、ちゃんとわかっていく。上手いなぁと思う。
エピローグも、私は好きです^^
「コッペリア」っていう舞台、実際にあるんだね。検索したら、最初に舞台のことが出てきてびっくり。
舞台を観た事はないけど、興味を持ちました。
コンプリートはしたけれど、来月に新刊が出るらしいので、今から楽しみです。

〈講談社 2003.7〉H18.10.14読了